浦和（塩野歯科クリニック）

— 今までのご経歴と入れ歯（補綴）の道を志したきっかけを教えてください

1988年東京歯科大学卒業、同年歯科医師国家試験合格
同大学補綴第一講座（現老年歯科）に入局
1992年より東京歯科大学水道橋病院補綴科勤務
1993年より開業医勤務
1996年埼玉県浦和区にて塩野歯科クリニック開設現在に至る。

大学卒業後は自分のスキルアップを目指し何処かの医局に残ることは登院して直ぐに決めていました。そもそも補綴第一講座との御縁は5年生の時の学園祭で、友人たちと補綴に関する展示物を作成したことから始まります。私が第一講座に関する展示物担当になり、総義歯のかみ合わせに関するビデオを平面模型を使いストップモーションアニメ的手法で作成しました。連日徹夜で仕上げたのを思い出します。
いよいよ進路を決める時期になり、大学院に進むか助手系で残るかの選択で、さんざん両親に苦労をかけたこともあり、もうこれ以上経済的負担かけられないとの思いから助手系を選択。
実は当時の補綴第一講座は学生に非常に人気がなく、医局員も少なく臨床系の医局ではかなり早い時期から助手になれ有給職を手に入れられるとの噂があったのです。
しかし実際蓋を開けてみたら同期のメンバーが例年になく多く、助手になれたのは予定していたよりも遅かったなぁ（苦笑）

— 医院での入れ歯治療の特徴と心がけていることは何ですか？

入れ歯に関わらずお口の中のトラブルを抱えているケースは絶対的にドクターと患者さんとのコミュニケーションが不足しています。
ですからまずは兎に角患者さんの話をよく聞くこと。そして実際の患者さんの口腔内の状況と主訴とを照らし合わせ、潜在的な不満・要望を見つけ出し、その解決のための道しるべを患者さんに示唆し、ともにお互い協力しながらゴールを目指します。
一口にゴールと言っても我々ドクターが思っているゴールと患者さんの求めているゴールが必ずしも一致するとは限らず、患者さんの年齢、健康状態、生活環境を考慮して、通院にも無理がなく、かつ予後的にも安定した状態が保たてる状況を想定したゴールを探し出していきます。

— 医院全体の雰囲気や特徴はどのような感じですか？

入れ歯の患者さんは比較的年齢層が高いですよね。
当クリニックのスタッフは開業当初から勤務している方が殆どで（20年以上！）一番の新人スタッフでも10年選手です（笑）
この事実からだけでも手前味噌ではありますが、居心地のいいクリニックではないかと思っております（笑）
実際患者さんとの年齢が近いこともあり、患者さん皆さん接しやすいと評判です。診療後に窓口で趣味の話やお孫さんの話やらで盛り上がるこもしばしば。
そんなスタッフに囲まれて診療できることに感謝しております。

— 入れ歯でお悩みの方へ一言お願いします

インプラント全盛の昨今、もはや入れ歯は時代遅れとばかり、入れ歯を無視してインプラントに走る歯科医師がこの世の中にどれだけ多いことか。
歯科医師がインプラントという選択肢を手にした瞬間、どんなにきれいごとを言っても、患者さんが入れ歯でなんとか快適に過ごせるようにという思考は少なからず停滞します。
ですから私はインプラントをやりません。今まで入れ歯を入れて満足を得られなかった方は勿論、はじめて入れ歯あるいはインプラントを入れる必要が生じ、インプラントか入れ歯か悩んでられる方はぜひともご相談ください。
入れ歯はやり直しは比較的容易にききますが、インプラントのやり直しは身体的にも経済的にもお大きな負担となり無理な場合もあります。また高齢になればなる程全身疾患のリスクが高くなり、インプラントそのものが脅威になるケースも少なくありません。
ですから先ずは第一選択として入れ歯をおすすめいたします。