2021.07.16

おすすめの歯間ブラシと正しい使い方で防ぐ3つの病気

おすすめの歯間ブラシと正しい使い方で防ぐ3つの病気

毎日、食後に行なっている歯磨きですが、歯ブラシ以外の道具についてご存知ですか?
実は、歯ブラシだけでも歯は磨けているように見えますが、歯と歯の間をはじめとして、気づかないだけで、意外と磨き残しているところがあるものです。
このような歯ブラシが苦手とする様なところを磨くために、歯ブラシ以外の補助的な歯磨き用の道具があります。それが歯間ブラシです。
そこで、歯間ブラシで防ぐことができる病気や、正しい使用方法、おすすめの歯間ブラシ、一緒に使用すると効果があるグッズなど、詳しくご説明します。

1.歯間ブラシで防げる病気

1-1.むし歯

むし歯と言うとあまりピンときにくいのですが、むし歯も正式名称は”齲蝕症(うしょくしょう)”という立派な病気です。
原因も現在では判明しており、それは主にストレプトコッカス・ミュータンスという細菌、いわゆるむし歯菌による感染症です。
こうしたむし歯の原因となる細菌は、生まれた後に親などの周囲の大人から食べ物や食器、おもちゃなどを介して受け取ります。それが、口の中に住み着き、将来にむし歯を作る原因となるのです。
むし歯菌は、抗菌薬で除菌しようとすると、かえってさらに有害な細菌が増えるようになるので、抗菌薬での除菌は行なわれません。
日々の食後の歯磨きを丁寧にすることや、フッ化物で歯を強くすることが主たる対応策となっています。フッ素の場合は、フッ素の含まれたうがい薬を使ったりすることになりますが、やはり重要なのは、食後の歯磨きにあることは論をまちません。
食後に歯磨きをした後、歯を専用の染め出し液で染色してみるとわかりますが、意外と磨けていないところは多いものです。
特に歯と歯の間です。こうしたところを、歯間ブラシなどの補助的な道具を用いることで、きちんと磨くことが出来るようになれば、むし歯の発生も減少させることが出来ます。

1-2.歯周病

歯周病は、歯周ポケットとよばれる歯と歯ぐきの隙間が4[mm]以上ある状態とされていますが、45歳以上の日本人のうち半数以上が歯周病という統計もあります。
歯周病は、フォルフィロモナス・ジンジバリスなどの細菌による感染症のひとつです。
この歯周病の治療の基本は、原因の除去、すなわち歯周病菌の除去にあります。
歯周病菌は、いわゆるプラークとよばれる歯の表面についている白いカスのようなものに存在しています。歯科医院で定期的にとってもらうことも大事ですが、日常の歯磨きで取り除くことも、同じくらい大切なのです。
しかし、やはり歯と歯の間などはなかなか歯ブラシの毛先が届きませんし、その部分はたまりやすい分、弱くなりがちで歯周病もこういったところから進行しやすくなります。
そこで歯間ブラシを併用することが大切になってきます。特に歯ブラシが苦手とする歯と歯の間の部分に歯間ブラシを通すことで、歯間ブラシの刺激がこの部分を強くする効果があります。
歯間ブラシを使うことで、プラークの除去を徹底し、歯周病菌を減らすことで歯周病の改善を図ることが出来ます。
歯周病の進行イメージ

・歯周病への歯磨きについては、以下の記事で詳しく説明しています。
保存版|歯周病を予防する正しい歯磨きと歯ブラシの選び方

1-3.全身の健康や病気

近年、歯周病が全身の健康状態に影響を及ぼしていることが明らかになってきました。
例えば、糖尿病や心筋梗塞、肺炎、早産や低体重児出産などの妊娠に関する問題などです。
歯周病を改善することは、こうした病気の改善にもつながります。そのためには、定期的な歯科医院での口腔内の清掃だけでなく、日々の歯磨きも重要です。
そこで、歯間ブラシも用いて、磨き残しがないようにていねいにお口のケアをしましょう。身体の健康維持も図れますし、糖尿病や心筋梗塞、高血圧症などの病気を持っている方は、病気の状態も改善していきましょう。

2.歯間ブラシの正しい使い方

2-1.サイズの選び方

歯間ブラシサイズ

歯間ブラシには、細いものから順にSSSからLまでの5段階のサイズがあります。
歯と歯の間がとても狭い場合は、SSSとなり、とても広い場合はLとなります。
間違えたサイズだと、かえって歯ぐきを傷めてしまうこともありますので、どのサイズが適しているかは、歯科医院で相談するのがいいでしょう。

2-2.歯間ブラシの形

歯間ブラシの形
歯ブラシがプラスチック製の柄とナイロン製の毛だけで作られているのに対し、歯間ブラシは絵の先に細い金属製のワイヤーがつけられており、そこにナイロン製の毛が植えられている形になっています。
一般的に歯間ブラシの形は、柄の形の違いにより、I型とL型の2種類があります。どちらの形であっても前歯にも奥歯にも両方とも対応出来ます。
どちらを選ぶかは、使い比べてみて、使いやすい方を選ぶといいでしょう。

2-3.出血したら

歯間ブラシを入れたときに出血しても、すぐに改善してくるようでしたら心配しないでください。
歯周病で歯ぐきが腫れている場合に、よく出血するのですが、歯間ブラシを入れて歯ぐきの状態が改善されると自然と治まってきます。
ただし、出血が改善せず継続するようでしたが、歯科医院で相談してください。

2-4.交換時期は?

歯間ブラシの交換時期は、人それぞれ異なります。使う回数やクセに大きく影響されるからです。
目安としたら、歯間ブラシのワイヤーが折れ曲がったり、毛先が傷んできたりしたら、交換時期と考えてください。

2-5.奥歯に通しにくいとき

奥歯の間に歯間ブラシを通すとき、ほほが邪魔してしまいますから、入れにくいときがあります。
そのとき、よく見ようと大きくお口を開けるとかえってほほが張って、歯とほほの隙間が減ってしまいます。むしろお口を閉じ気味にしてから奥歯の間に通すようにしてみてください。

3.おすすめの歯間ブラシ

3-1.歯科医院でのみ購入出来る歯間ブラシ

ドラックストアやスーパーで購入出来る歯間ブラシと比べて高価ですが、ワイヤー部分をはじめとして、全体的に耐久性にすぐれています。
使ったらきれいに洗い乾かして保管するようにしましょう。また、携帯しやすいようキャップがついているものもあります。

3-1-1.ルシェロ

ルシェロ
ヘッドの部分を回転させることが出来るので、各自の使いやすい角度に調整して使うことが出来るのが特徴です。柄とブラシ部分が分離しています。ブラシの交換がし易いように専用のケースがあります。4SからLLまで7サイズあります。
1箱に4本のブラシ入りと柄の入ったものと、交換用のブラシのみのものとがあり、コストの面でも考えられています。

3-1-2.DENT.EX

DENT.EX
発売から20年以上の歴史を持つ歯間ブラシです。4SからLLまでの7サイズあります。
柄が長めでもちやすく、ヘッド部分の角度が110度に設定されており、使いやすくなっています。1箱4本入りです。

3-1-3.PROSPEC 歯間ブラシⅡ

PROSPEC 歯間ブラシⅡ
ブラシ部分と柄が分離しているのが特徴です。SSからLLまでの5サイズあります。
1箱4本のブラシと1本の柄が入っています。

3-1-4.PROSPEC 歯間ブラシ カーブ

PROSPEC 歯間ブラシ カーブ
ブラシ部分と柄の分離していない歯間ブラシになります。
ブラシの根の部分を曲げずにあらゆる歯と歯の間に入れることが出来るように、柄の部分に独特のカーブが与えられています。1箱4本入りです。

3-2.ドラックストアやスーパーマーケットなどで購入出来る歯間ブラシ

歯科医院で販売されている歯間ブラシより安価で、しかも1箱あたりの本数も多めになっています。
安価な分、耐久性は劣ります。こちらは使い捨てと考えても良いかもしれません。

4.歯間ブラシと一緒に使うと効果的なグッズ

4-1.歯間ブラシにつけて使う薬用ジェル

4-1-1.システマ薬用歯間ジェル(ライオン)

システマ薬用歯間ジェル
薬用成分が3種類含まれているのが特徴です。それぞれの成分により、殺菌効果と菌の増殖を抑える効果、そして歯ぐきの炎症を抑える効果が期待できます。
また、歯周ポケットに長い間留まりやすい様な粘度に調整してあるもの特徴のひとつです。

4-1-2.ガム歯間ケアジェルAC(サンスター)

ガム歯間ケアジェルAC
薬用成分が2種類含まれています。それらにより歯周病菌の殺菌効果と歯ぐきの炎症を抑える効果が現れます。
細い歯間ブラシの先端にもつけやすいようにノズルの形に工夫がしてあります。

4-1-3.ジェルコートF(ウェルテック)

ジェルコートの歯磨き粉
フッ素を配合した歯磨きジェルです。クロルヘキシジンという殺菌作用のある薬用成分を含んでいます。
フッ素が歯の表面のエナメル質を強くし、クロルヘキシジンがむし歯菌や歯周病菌の働きを弱くして、歯を守ります。

4-2.うがい薬

4-2-1.コンクールF

コンクールF
クロルヘキシジンが含まれており殺菌作用がありますので、むし歯や歯周病の予防や口臭の防止の効果のあるうがい薬です。
グリチルリチン酸も配合されており、歯ぐきの炎症緩和も期待できます。歯磨きの後のうがいの時に、数滴たらしてうがいをすると効果的です。
刺激も少なく使いやすいです。緑茶から抽出した成分も配合しているので緑色をしています。

4-2-2.バトラーCHX洗口液

バトラーCHX洗口液
クロルヘキシジンという歯周病菌の殺菌成分を含んでいますので、歯周病に効果があります。
また、グリチルリチン酸も配合されており、炎症緩和の効果もあります。

4-3.ウォーターピック

・ジェットウォッシャー(パナソニック)
ジェットウォッシャー

・DENTREX(リコー)
DENTREX

・ソニッケア―・エアーフロス(フィリップス)
ソニッケア―・エアーフロス
タンクにためた水を、ノズルから強めの水流として噴射して、歯と歯の間にたまったものを流し出すことができます。

まとめ

歯ブラシだけで歯磨きを行なうと、どうしても磨き残した部分が生じてしまいます。肉眼的にはわからなくても、専用の染め出し液で染色してみるとよくわかります。
また、奥歯の間に、知らないうちに食べ物がひっかかっていることもあります。こうしたことが積み重なりますと、むし歯や歯周病、口臭の原因になったりします。
歯ブラシ以外に歯間ブラシや糸ようじなどを用いて、磨き残しがないようにていねいに歯磨きをしたり、むし歯や歯周病の予防に効果のあるうがい薬などを用いて、お口全体の状態を健康な状態に保つように心がけることが大切です。

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【監修・執筆】ハイライフ編集部監修

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