2020.01.17

歯の神経をできるだけ残したい理由と抜かざるを得ない症状と治療法

あなたは、歯の神経の価値を知っていますか?永久歯の本数は、親知らずを合わせると32本あり、その1本1本に神経が通っています。
その数の多さからか、中には「1本ぐらい…」と安易に神経を失う方もいらっしゃいます。しかし、神経の有無で歯の寿命が大きく変化するとしたらどうでしょうか。
今回は、歯の神経の役割や抜かざるを得ないケース、そして神経を抜いた後におこなう治療法について、注意点も含めまとめてみました。是非参考にして頂ければと思います。

1.丈夫な歯を保つには必要不可欠!?神経の役割とは?

歯の神経というのは、必要であるから存在し、決して安易に失ってよいものではありません。
神経を失った歯は、寿命が大幅に低下するともいわれています。歯の神経の役割にはどのようなものがあるのかを詳しくみていきましょう。

1-1.歯に栄養を送る

硬い物をしっかり噛める丈夫な歯があるのは、神経によって栄養が送られているからであり、神経が失われると同時に大変脆くなります。
言い換えると“枯れ木”と同じで、神経の存在していたときにかかっていた同等の力にも耐えられなくなり、欠けたり、割れたりするリスクがとても高くなります。

1-2.虫歯に対する抵抗力

神経を失った歯は、新陳代謝が行われなくなり抵抗力が低下します。よって、神経が存在していた頃にくらべ、虫歯になりやすくなるといわれています。
痛みを感じない為、気付いたら重度の虫歯になっていたというケースは少なくありません。
痛みは決して気持ちの良いものではありませんが、何かしらのトラブルを知らせるサインでもあるのです。

1-3.歯の色を正常に保つ

神経を失った歯は、徐々に黒っぽく変色していきます。
これは、神経と共に存在する血液の流れが止まり、新陳代謝が行われなくなったからといわれています。
転倒やぶつかって暫く経った後、歯の色が変わってきたという場合は、神経が壊死している可能性が考えられます。
神経を失った歯には、ホワイトニングの効果もあまり期待できない為、セラミックなどの被せ物を行う必要があります。

2.こうなるともう手遅れ!歯の神経を抜かざるを得ないケース

「歯の神経を失いたくない!」そう思っても、抜かなければいけないケースは多々存在します。
歯の神経を守る為には、症状が軽いうちに適切な処置を取るしか方法はありません。根管治療が必要となるケースにはどのようなものがあるのでしょうか。

2-1.細菌感染が神経内で起こった場合

根管治療で最も多いのが、細菌感染によって神経に炎症が起こっているケースです。
虫歯で歯に強い痛みを感じた時には、もう既に神経に細菌が侵入している事が多く、根管治療をおこない痛みを取るしかありません。
強い痛みを感じても放置する事で、痛みは徐々に無くなりますが、それは神経が完全に壊死するからです。壊死した状態の放置は、根先病変(根っこの先に膿が溜まる病気)が起こる可能性が極めて高くなり、大変危険です。

2-2.重度の知覚過敏によって歯ブラシが当てられなくなった場合

虫歯ではないのに、冷たい物や熱い物、風をかけるとしみるという症状は、知覚過敏である可能性が高く、原因は歯磨きの回数が多すぎたり、歯磨きの際に力を入れすぎているなど不適切なお手入れによって歯や歯茎が磨耗している状態であることがほとんどです。

痛みは、知覚過敏専用の薬品を使用する事で、一時的に弱めることはできますが、普段のお手入れ方法を改善しなければ、悪化し、最悪の場合歯ブラシの毛先を当てることすらできない状態となります。
当然、汚れを落とす事ができなければ虫歯になる可能性は高くなり、知覚過敏の起こっている周辺の歯にも悪影響を及ぼす為、虫歯ができる前に根管治療をし、歯ブラシの毛先をしっかりと当てられる状態を作ることもあります。

2-3.被せ物をおこなう際に、天然歯の削る量が多い場合

詰め物や被せ物をおこなうときは、虫歯のある部分だけでなく少し多めに歯を削らなくてはなりません。
今まではしみなかった歯であっても、しみやすくなるという事はよくあり、特に金属製の被せ物は熱伝導率が高く、温度のある物を感じやすくさせる為、よりしみる痛みが強くなる傾向にあります。
1度被せた物は、簡単に取ることはできず、本体を壊さなくてはならなくなる為、神経の近くまで削る必要があれば、被せ物をおこなう前に根管治療をする事もあります。

3.歯の神経を抜いた後におこなう処置法とは?

歯の神経を抜いた後におこなう処置法として、最も多いのは差し歯です。
差し歯とは、神経を抜いた後に出来る空洞に、土台をはめ込み、その上に被せ物を行う処置です。
土台ならびに被せ物は、専用の接着剤で固定する為、簡単に外れる事はありません。しかし、差し歯になったからといって決して安心はできず、差し歯ならではのトラブルも存在します。

3-1.根っこが割れやすい

差し歯として使用する土台の多くは、金属でできています。
金属は、天然歯よりも硬い素材であり、土台を立てる為の削る量が多ければそれだけ天然歯である根っこの厚さが失われて、割れやすくなります。
根っこの破折は、細菌の侵入経路となりやすく、破折が原因で根先病変が起こる事もあります。

3-2.歯と歯茎の境目に汚れがたまりやすくなる

これは、差し歯でなくても被せ物を行っている歯であれば当てはまる事で、被せ物と天然歯の境目は大変虫歯になりやすい場所といわれています。
神経を失って抵抗力が低下した状態の差し歯であれば尚更、虫歯のリスクは高くなり、それを防ぐ為には境目のお手入れを徹底的に行わなければなりません。
フロスの写真
歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシでのお手入れが必要不可欠となります。

3-3.根先病変がおこりやすくなる

根先病変は、けして根っこが割れる事で起こる病気ではなく、神経を失い、細菌への抵抗力が失われた状態であるから起こる病気です。
細菌感染が原因で根管治療を行ったとしても、根管内は大変複雑な作りとなっており、全ての細菌を取り除く事は不可能とまでいわれています。
その為、被せ物を行っても、残ってしまった細菌が再び増殖し、根先病変を引き起こすケースは少なくありません。

4.根管治療は、信頼できる歯科医院で受けましょう

根幹治療
同じ根管治療であっても、使用する器具や機材、処置をおこなう歯科医師の技術や経験によって、処置後のトラブルの起こりやすさに大きな差が生まれます。
根先病変の治療法は、根管治療の再治療であり、1回目に比べ2回目であれば、天然歯である根っこを更に削らなくてはならない為、リスクが高くなります。
初めての根管治療は勿論、再治療でおこなう場合であっても、唾液の侵入を防ぐラバーダムや精密な治療がおこなえるマイクロスコープ等を使った質の高い処置を受けるよう心がけましょう。

まとめ

いかがでしょうか?“何でも噛める”その当たり前の事は、歯の神経が存在し、丈夫な状態であるからこそできることであり、トラブルが発生して初めて後悔するという方は決して少なくありません。
神経を失った歯が存在する方は勿論、まだ神経を失った歯がないという方も、今後の為にも普段のお手入れ方法の見直しや歯科医院での定期チェックをオススメします。
根管治療を受けるときは、質の高い治療をおこなえる歯科医院であるかの確認も忘れずにおこないましょう。

【監修・執筆】ハイライフ編集部監修
所属:ハイライフグループ
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