2020.02.07

歯周病の進行度を自己チェック!進行別治療方法


成人のほぼ8割が歯周病に該当し、その対策はどなたにも関係のある事柄となっています。
歯周病は初期から重度までの進行段階に違いはあるものの、自覚症状が無いままに進行していき、治療を開始する頃にはかなり病状が進行していることがほとんどです。
日頃からの口腔ケアと、定期的な歯科医院でのメンテナンスと共に、歯周病が疑われる症状にも気を付けておく必要があります。
今回は、早期発見につながる歯周病のサインと簡単にできるチェック方法、歯周病の進行具合に対する対処法について詳しくご説明してゆきます。

1.歯周病のセルフチェック方法

歯周病の多くは目立った自覚症状なく進行していきますが、一過性の歯肉の炎症である歯肉炎と違って、歯周組織の内部に深く進行していく慢性疾患です。
そのため、初期段階では特に目立った症状がなくても、病気の進行と共に歯周病特有の症状が現れてきます。何か心当たりのある症状がないかチェックしてみましょう。

1-1.歯周病が疑われる自覚症状10項目

・歯肉の腫れがくり返し起こる
・歯肉にむずがゆさや痛みを感じることがある
・歯を磨くと歯茎から出血する
・歯と歯茎の間から膿が出る
・以前より口臭が強くなり人からも指摘されるようになる
・食事の時に熱いものや冷たいものがしみるようになった
・歯茎が痩せて下がり歯が伸びたようになる
・歯と歯の間のすき間が広がり食べ物がよく詰まるようになった
・口の中が粘ついて歯磨きしてもスッキリしない
・歯がグラグラしたり歯並びが悪くなってきた

上記のような症状を自覚し始めたら、歯周病になっている可能性があります。
これらの症状は、睡眠不足や体調不良など、免疫力の低下する時に強くなる傾向があります。
しばらくしてこれらの症状が落ち着いたとしても、歯周病の感染源はそのまま残っていてまた再発します。
「これはいつもと違って何かおかしい」と思う症状があれば、歯科医院を受診しておきましょう。

1-2.歯周病の3つの進行ステージ

歯周病には病気の進行具合によって軽度から重度まで3段階の進行ステージがあります。

1-2-1.軽度歯周病

軽度歯周病

歯周病の原因菌は嫌気性菌(空気を嫌う細菌)なので、歯と歯茎の境目の歯周ポケット内を増殖しながら歯根に向かって侵襲していきます。
そのため健康な状態だと2~3mmの歯周ポケットが、軽度歯周病では4~5mmと深くなり、周囲を覆う歯茎も赤く腫れて健康な歯茎よりもブヨブヨとした状態になってきます。この状態で現れる自覚症状の多くは歯茎の腫れやブラッシング時の出血です。

1-2-2.中程度歯周病

中度歯周病
歯周病菌が歯根に沿ってさらに深く侵襲していくと、歯周病菌の出す毒素によって歯を支える歯槽骨が溶け始めます。この頃になると歯周病特有のいろいろな自覚症状を自覚する方が増えてきます。
歯周ポケットは5~7mmと深くなっているので、歯周ポケットの内部の汚れをセルフケアで取り除くことは不可能です。
歯周ポケット内では常に歯周病菌と免疫細胞とが戦う炎症反応が起こっているので、免疫細胞の死骸の膿がたまり続けています。
この膿が歯と歯茎の境目時からにじみ出てきたり、腫れた歯茎を指で押すと出てきたりするようになります。すると、歯周ポケット内の歯周病菌や膿から発生する臭いのために口臭も強くなってきます。
中程度歯周病にまで歯周病が進行すると歯槽骨が溶け始めるので、骨の上を覆う歯肉が痩せて歯根表面を覆っていた歯肉も縮み、歯根が露出して歯が長く伸びたようになります。
また、歯根が露出することで、熱いものや冷たいものの刺激が直接歯髄の神経に伝わる「知覚過敏」の症状が出てくることもあります。

1-2-3.重度歯周病

重度歯周病

歯周病菌の侵襲がさらに歯根の末端方向に進むと、歯周ポケットの深さは7mm以上の重度歯周病の状態になります。この状態では歯槽骨の破壊がかなり進み、歯を支えることが難しくなります。
そのため、指で歯を押したり食事の時に食べ物を噛むと、歯がぐらついて痛みを感じたりします。
重度歯周病になると歯を支える骨が失われるので、歯が傾いたり回転してねじれたり、歯列から浮き上がってくるなど、元の位置からの歯の移動が起こりやすくなります。
歯を支える周囲の歯槽骨がすっかり溶けてしまうと、歯は骨ではなく周囲の軟組織だけで支えられた状態になるので、ひどくなると抜け落ちてしまいます。

1-3.歯周病による歯槽骨の吸収はその後の治療にも影響を及ぼす

このように歯周病によって歯を失うと、失った歯を補う治療を行う必要が出てきます。
失った歯を補うための治療法には、インプラントやブリッジ、入れ歯などがありますが、どの治療法を選ぶかという治療法の選択にも、失った歯の周囲の歯槽骨の状態が影響してきます。
インプラント治療にはインプラント体を支えるために十分な歯槽骨が必要ですし、入れ歯治療でも、入れ歯の床に当たる部分の歯槽骨の形がよくないと、使用感のいい入れ歯を作る上で支障が出てきます。
そのため、たとえ歯周病で歯を失う結果になるとしても、歯周病治療を行ってできるだけ歯肉や歯槽骨の状態を改善しておくことが、お口の中の環境を長く快適に維持することにつながるのです。

2.進行度別の対処方法

歯周病はその進行度合いによって、主になる処置が変わってきます。

2-1.軽度歯周病の対処法

軽度歯周病の段階では、歯科医院でこれ以上歯周病を進行させないための正しいブラッシング指導や歯石除去などの処置を行ってもらいます。
自宅では、歯茎の腫れや出血のある間は、柔らかめの歯ブラシやマウスウォッシュを使って口腔ケアします。腫れや出血が収まったら、普通の硬さの歯ブラシに戻してしっかりと歯ブラシで歯垢を落とし、デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシなど、歯科医院のブラッシング指導で紹介された補助清掃道具を使って、磨き残しやすい場所の歯垢もしっかり落としておきます。

2-2.中程度歯周病の対処法

中程度歯周病になると、そのまま放置して歯周病を進行させると歯を失う可能性が高くなります。
そこで歯科医院で一刻も早く歯周ポケット内の歯石や歯垢を取り除いて、歯周組織を破壊していく炎症の進行を抑えます。場合によっては歯石除去の手術が必要になることもありますが、これ以上歯周病を進行させてしまわないために早い段階で対処しておくことが肝心です。
家庭では、ある程度歯周病の症状が落ち着いてきたところで、できるだけ今の歯を長く保つための丁寧な口腔ケアを根気強く行います。
中程度歯周病になると、セルフケアだけで歯垢を十分に取り除くのは難しくなるので、歯科医師から指示された定期検診をできるだけ受けて、歯周病が進行してないか定期的にチェックすることが大切です。

2-3.重度歯周病の対処法

重度歯周病は歯周病の最終段階なので、できるだけ歯を抜かずに保てるような対処法が主となります。
既に歯周病菌による侵襲が歯根の大部分に及んでいて、セルフケアでのプラークコントロールは不可能な状態です。
外科手術で歯石や歯垢が取り除ける状態であれば手術を行いますが、手術適応ではない場合は、深いポケットを定期的に洗浄して歯槽膿漏による痛みや腫れを防ぎます。膿がたまって痛みや腫れが強い場合には、切開して膿を排出する処置をして消炎鎮痛薬や抗生剤などで治療します。
さらに、歯の動揺が強い場合には、動揺する歯を周囲の歯とつなぎ合わせて歯を固定する処置を行うこともあります。このようにして歯を抜かずに残す処置をしてもなお歯を残せない場合には、最終的に抜歯するということになります。

まとめ

今回は歯周病のセルフチェック方法、進行度別の歯周病の対処法について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
初期の歯周病であれば、歯科医師から「歯周病ですね」と言われるまで、歯周病の自覚のない方がほとんどです。たとえ初期段階の歯周病でも、免疫力が低下したり口の中の清掃状態が悪ければ、若い方でも歯周病が進行して歯を失ってしまう原因となります。
年齢を重ねるにつれて免疫力は低下していくで、全身の健康にも留意しながら、末永く歯と歯周組織を健康に保つようにしましょう。

【監修・執筆】ハイライフ編集部監修
所属:ハイライフグループ
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