近年よく見聞きしたり、歯科医院の看板や広告などでもよく見かける“インプラント”とは、何か理解していますか?インプラントに興味はあるものの、危険性をご存知の方は多くないのではないでしょうか。今回はインプラントと喫煙、その後のケアについてお話ししていきましょう。
まず、インプラントとは何でしょうか。人間の歯は一度抜けてしまうと、再び新しい歯が生えてくることはありません。歯が何らかの原因によって抜けてしまった場合に、どうするかの選択肢がいくつかあります。その選択肢の一つがインプラントです。イメージとして、インプラントとは、歯が抜けてしまったところに、歯の根っこの代わりとなるものを、歯茎の中に埋め込み、人工的な歯を作っていきましょうということです。では、インプラントと喫煙の関係を見ていきましょう。
1.インプラントと喫煙の関係
インプラントは、歯茎の中に人工的な歯の根っこの代わりになるものを埋め込みます。そのため、身体は自身の物でないため、排除しようとする場合があります。インプラントを施術する際は、常に清潔にお口の中の環境を綺麗に保つ必要があります。
たばこはお口で吸うものです。そして、害があるものです。たばこは清潔に保ちたいお口の中の不衛生にしてしまう1つの原因となってしまうのです。
喫煙者がインプラントを施術し、失敗してしまったという例は様々ですが、禁煙者に比べ、3.7倍という結果や、失敗率が10パーセント高まるというデータがあります。
喫煙してしまうと、インプラントの失敗の原因を作ってしまいます。しかし、すぐに禁煙してくださいと言い、すぐに禁煙できる方はまずいないでしょう。インプラントしたいと思う気持ちがあるのなら、まず、歯科医師と相談の際に、喫煙状況を素直に話しましょう。
では、なぜ、喫煙がインプラントに悪い影響を与えるのか見ていきましょう。
1-1. 白血球の活動を抑制してしまうことによる感染のリスクが高まる
人間の免疫力を働かせている白血球は、インプラント手術を行った際にとても重要な役割を果たしてくれます。しかし、喫煙してしまうと、白血球の活動を抑制してしまいます。よって、歯茎に炎症を起こしやすくなってしまったり、感染症のリスクが高まります。インプラントの際には免疫力がとても重要視されます。
1-2. 血行が悪くなり、インプラントが骨とくっつかない
たばこの中に含まれるニコチンの主な作用は、毛細血管の収縮作用です。毛細血管というのは、身体の隅々まで血管を送るパイプのようなものであり、これが収縮してしまうということは、容量が小さくなってしまった分、送られる血液も減ってしまうということなのです。よって、血行が悪くなり、インプラントの治りが良くない他に、血行が悪いことにより、インプラントと骨が完全に癒合できなく、失敗してしまうということです。
1-3. 唾液の減少により歯周病やインプラント周囲炎の可能性がでてくる
喫煙によって、お口の中の唾液が減少する傾向にあります。唾液は本来、洗浄・殺菌作用があり、唾液がお口の中にあるからこそ、人間のお口の中に何億と存在する、細菌を制御することができています。しかし、唾液が減少してしまうと、細菌を洗浄・殺菌できず、増やしてしまうのです。
細菌が増えてしまうことにより、歯周病やインプランの周りに炎症を起こしてしまうのです。喫煙者は、非喫煙者に比べ、歯周病やインプラント周囲炎になるリスクが2~6倍もあると言われており、1日に10本以上吸われる方は、特にリスクが増えてしまいます。
2.インプラント後に必要なケア方法
インプラントは手術し、埋めてしまえば終了ということにはなりません。保険が適用とならず、高額な治療費がかかってしまうインプラントですから、長持ちさせなければなりません。
インプラント埋没後に、どのようにケアしていくか、見ていきましょう。
2-1. ご自宅での徹底した歯磨き
インプラントをする前にも、歯科医院で専門の歯磨き方法の説明・指導は必ずあります。
なぜなら、歯磨きがうまくできず、お口の中の状態があまり良くないと、いくらインプラントにお金をかけてしても、長持ちせず、失敗してしまうからです。
まず、始める前にお口の中の環境を良くし、ご自身での歯磨きを徹底していただくのですが、インプラントを埋めた後も、しっかりとお口の環境を良くしていただかなければなりません。もちろん、手術直後は痛みを伴い、インプラント部位を完全に磨くことは難しいでしょう。直後には柔らかい歯ブラシを使用していただくことは必ずご説明します。
そして、ご自宅で徹底し歯磨きをしてもらい、感染症や歯周病にならない様にしていただきます。もちろん、歯科医院で、インプラントを埋めた後も、患者様に合った歯磨き方法は指導・説明していきますので、ご安心ください。しかし、インプラントにはお口の中の環境を整えるためにも、歯磨きがとても重要ということを覚えておいてください。
2-2. 定期的な歯科医院でのメンテナンス
そして、重要なのは、歯科医院での定期的なメンテナンス・定期検診です。
インプラント埋没後には、その歯科医院によりますが、定期的(通常の定期検診よりも早いペース)に、ご来院いただき、メンテナンスを行います。
では、何をメンテナンスするか。インプラント専用の器具を用い、インプラントの周囲の洗浄や消毒を行い、同時に、お口の中のクリーニングも行います。さらに、歯磨きの状況をチェックし、磨きにくいところの指導・説明を行います。
定期的なメンテナンスは、普段の定期検診よりも早いスパンで行うため、行くことが面倒になりがちですが、このメンテナンスはとても重要で、インプラントを長持ちさせるためには、必要不可欠なのです。もしも万が一、インプラントに何か問題が起きてしまっている状況でも、このメンテナンスにより、いち早く発見することもできます。
インプラントは手術し、埋め込んでしまえばそこで終わりということはありません。インプラントの埋没手術は歯科医師の腕も関係していますが、その後のケアは患者様ご自身の責任となります。少し面倒な歯磨きや定期的に歯科医院に通うことがありますが、インプラントを行う際には必ず必要となるので、そこも踏まえ、インプラントを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ここでは、インプラントと喫煙についてお話しし、さらにインプラント後のケア方法についてお話しさせていただきました。インプラントと喫煙について理解していただけたでしょうか。
喫煙自体が身体に良くないことはもちろんですが、インプラントをもしお考えの場合は、禁煙についても考えてみる良い機会になるのではないでしょうか。
もちろん、他人が禁煙しなさい!と言うことは簡単ですが、喫煙者が簡単に禁煙できるのなら皆さん苦労しません。歯科医師もそこは理解しているでしょう。しかしインプラントには結構なお金がかかります。そして、ご自身のお口の中に人工物を埋め込むのです。そのインプラントをしたいという強い意志があるのなら、禁煙にも挑戦できるのではないでしょうか。
インプラントをする際には、喫煙は禁忌となること、その後のメンテナンスと、インプラントにはいろいろと面倒なことが多いです。しかし、インプラントをしたいのなら、長持ちさせることが一番です。
そのためにも、禁煙を考えることと、定期的にメンテナンスに歯科医院に通うこと、ご自宅での徹底した歯磨きがとても重要ということを覚えておいてください。
そしてインプラントをできる限り長持ちさせましょう。
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