2022.02.18

差し歯が痛い…3つの原因と改善方法(家庭・歯科医院編)

差し歯が痛い...3つの原因と改善方法(家庭・歯科医院編)

しっかり治療したはずなのに、差し歯が痛い。そんな時、歯の根っこや歯茎には何が起こっているのでしょうか?今回は考えられる痛みの原因と、その治療法についてご紹介致します。

1.差し歯とは?

1-1.どんな治療法?

差し歯の治療方法手順
差し歯は、虫歯で歯冠部(歯茎から歯が見えている部分)を大幅に削った場合や、歯が折れてしまったりなどして歯の根っこのみを残す場合に、根っこにプラスチックや金属の土台を立て、その上から人工の歯を被せる治療法です。ブリッジと違うのは、ブリッジの場合は歯が完全に抜けてしまった場合に施される治療法であるという事です。差し歯は根っこがしっかりしていれば、ブリッジのように両隣の歯を削ったりする事無く、失った歯冠部を修復させる事が出来ます。土台の種類や人工歯の種類は、それぞれ保険と自費どちらでも作製する事が出来ます。

1-2.土台の種類

【保険】

・レジンコア(プラスチックの土台)

人工の歯を被せる時に、色が目立ちにくい為前歯に用いられる事が多い土台です。又、プラスチックなので、奥歯のように強い力が掛かる歯に使用すると割れてしまう可能性が高い事からも前歯によく用いられます。金属アレルギーの心配が無く、保険内で作製出来る為、約430円〜470円と安価に作製する事が出来ます。

・メタルコア(金属の土台)

プラスチックよりも強度に優れている為、奥歯に使用される事が多い土台です。プラスチックの土台には接着が弱いという一面もある為、前歯を含め全ての歯の治療で最も一般的に使用される土台です。人工の歯を被せた時に、歯と歯茎の間から少し金属が見えてしまったり、人工の歯に金属が透けて見えてしまう事があるなど、審美的なデメリットがあります。又、金属アレルギーになる可能性もあります。作製費用は約630円〜760円です。

【自費】

・ファイバーコア

ファイバーコアは、プラスチックの土台をグラスファイバーの芯で補強したものです。ファイバーがしなる為、歯に掛かる力を分散させる事が出来る為、硬い金属の土台に比べて歯の根っこに掛かる負担を軽減させる事が出来ます。金属を使用しない為金属アレルギーの心配も無く、又審美面でも人工歯と色が馴染む為優れた材質です。しかし、保険適用外なので土台を立てるだけで約5000円〜2万円のご料金が掛かります。歯科医院によりご料金の設定が異なりますので、ファイバーコアを希望される方は掛かり付けの歯科医院にお問い合わせ下さい。

・ゴールドコア

貴金属であるゴールドで作製される土台です。金属である為強度に優れ、保険で使用される銀合金よりも柔らかいく歯に馴染みやすい金属なので、歯の根っこに掛かる負担も軽減する事が出来ます。又、金属アレルギーになりにくい身体に優しい金属です。審美的には歯と歯茎の間に金色の土台見えてしまったり、人工歯に透けて見えてしまう事があります。作製費用は約1万円〜3万円です。

1-3.人工歯の種類

【保険】

硬質レジンジャケット冠

硬質レジン

人工歯全体がプラスチックで出来ており、前歯に用いられます。メタルフリーで金属アレルギーの心配はありませんが、強度には優れていません。5番目の歯まで保険内で作製する事が出来、作製費用は約3000円〜5000円です。

硬質レジン前装冠

硬質レジン前装冠
金属の表面にプラスチックを加工した人工歯です。金属を使用している為強度に優れていますが、金属アレルギーになる可能性があります。
保険適用出来るのは3番目の歯(犬歯)までとなります。約5000円〜8000円で作製する事が出来ます。

銀歯

銀歯
全体が金属で出来た人工歯です。噛んだ時に強い力が掛かる奥歯にも耐える事が出来る強度を持っています。全体が金属なので、審美的に気にされる方も多くいらっしゃいます。又、金属アレルギーになる可能性があります。約3,000円〜5,000円で作製する事が出来ます。

【自費】

ハイブリッド

ハイブリッド
プラスチックとセラミック(陶材)を混ぜて出来た人工歯です。保険のプラスチックの人工歯よりも、強度的にも審美的にも優れた材質です。作製には約4万円〜12万円のご料金が掛かります。

オールセラミック

オールセラミック
オールセラミックは全体がセラミックで出来た人工歯です。強度的にはハイブリッドより劣りますが、審美的には天然歯にとても近く、自然な仕上がりになります。プラスチックをしようしていない為変色も少なく、長く綺麗にお使い頂けます。作製費用は8万円〜15万円です。

メタルボンド

メタルボンド
金属の表面をセラミックで加工した人工歯です。表面はセラミックなので変色も少なく、中は金属を使用している為強度に優れていますが、金属アレルギーになる可能性があります。約8万円〜15万円で作製出来ます。

ジルコニア

ジルコニアクラウン
ジルコニアで作製される人工歯です。ジルコニアがとても硬い材質である為強度に優れていますが、噛み合う歯が天然歯の場合は天然歯がジルコニアの硬さに負けてしまう可能性があります。又、真っ白な材質ですが、人工的な白さに見えてしまう事があります。汚れにくいので長く綺麗にお使い頂く事が出来る材質です。金属アレルギーの心配もありません。約10万円〜20万円で作製出来ます。

ゴールド

貴金属であるゴールドで作製される人工歯です。金属なので強度に優れていますが、柔らかく歯に馴染みやすい金属なので、噛み合う歯が天然歯でも問題無くお使い頂けます。保険で使用される金属とは違い金属アレルギーになりにくい金属です。審美的には金属が目立ってしまいます。約4万円〜12万円で作製出来ます。

2.差し歯が痛い原因と治療方法

2-1.根破折

金属の土台が入っている場合に見られるのが根破折です。金属の硬さにより歯の根っこに負担が掛かり、強い力が加わった拍子に根っこが割れてしまう事があります。亀裂が入っている程度の場合は、状態により接着剤で固定する事で根っこを残す事が出来ますが、完全に割れてしまっている場合は抜歯が必要となります。

2-2. 歯根嚢胞

根っこの先に膿が溜まっている状態を、歯根嚢胞と言います。初期段階では痛みは出ませんが、大きくなるにつれ歯茎が腫れたり痛みが出てきます。歯根嚢胞になってしまった場合は、根っこの治療をします。細い針のようなもので悪い部分を掻き出し、感染源となる細菌を薬で全て綺麗にし、再び根っこに細菌が入り込まないようにしっかりと密閉する処置をします。根っこ太さや形など、状態によってはこの治療が難しい事があり、そういった場合は歯茎を切開し膿を出す処置をします。

2-3.歯周病

差し歯が入っている歯の周囲が歯周病になっていると、歯茎が炎症を起こし腫れる事で、根っこが揺れるなど痛みを伴った不具合を生じる事があります。歯周病の治療をしたり、歯が揺れている場合は隣の歯と接着剤で固定する事で揺れを抑えるなど、それ以上歯周病が進行しないように処置します。

3.家庭でできる応急処置方法

3-1.痛み止めを飲む

痛みがあるのにどうしても歯科医院を受診出来ないという場合は、市販の痛み止めを飲み一時的に痛みを抑えて下さい。薬の効果で痛みが治まっても症状が改善された訳ではありませんので、早い内に必ず歯科医院で状態を診てもらって下さい。

3-2.痛む部分を冷やす

腫れたり痛みがある場合は、その箇所を冷やす事で痛みを軽減する事が出来ます。痛みが酷い時は湯船に浸かったりアルコールを飲むなど血流を促進させるような事をすると悪化してしまうので決してしないで下さい。

3-3.ブラッシング、デンタルフロス

食べ物が詰まっている事で痛みが出ている事も考えられます。そういった場合は優しくブラッシングし、詰まっている物を取り除いて下さい。取り切れない場合はデンタルフロスを使うと良いでしょう。決して強い力は加えず、悪化させないように気を付けて下さい。

まとめ

根っこが割れていたり膿が溜まっている場合は、放っておくと根っこを抜かなければならなくなる可能性があります。又、状態が悪化すれば周囲の歯へも悪影響を与えてしまいます。
早く処置をすれば根っこを残す事が出来るかもしれませんので、差し歯に痛みが出た場合は出来るだけ早く歯科医院を受診下さい。

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【監修・執筆】ハイライフ編集部監修

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