2022.04.22

部分入れ歯とブリッジでお悩みの方へ。選択前の3つのポイント

部分入れ歯とブリッジでお悩みの方へ。選択前の3つのポイント
歯の本数は、親知らずを入れれば全部で32本、親知らずを省けば28本です。
少数の歯を失った場合、選択肢として、部分入れ歯、ブリッジ、インプラントを選択することになります。それぞれの歯は、それぞれ形が違うように、役割も異なり、失ったまま放置するとお口に悪い影響を与えますので、その部分を補う必要があります。
今回は、ブリッジを選択する前に読んでおきたい、治療後の注意点やリスクなどについて詳しくお話ししていきます。

1.歯を失った場合の治療方法

ほとんどは虫歯や歯周病ですが、その他、交通事故などのケガ、腫瘍などいろいろな原因で歯を抜かないといけないことがあります。
抜歯した後、失った歯のあったところはどうすればいいのでしょうか。そこを埋める方法としては、3種類ほど方法があります。
ひとつは、ブリッジという方法です。あと、部分入れ歯とインプラントという方法があります。

2. ブリッジ治療

2-1. ブリッジとは

ブリッジの説明
ブリッジを英語で書きますと、bridgeです。すなわち”橋”です。日本語では”冠橋義歯”といいます。
失った歯の前後の歯の”冠”(=歯の被せ物)を、それらの”冠”を”橋”のように繋ぐ形にして人工の歯を連結し、失った歯の部分を補うタイプの被せ物のことです。
”義歯”とは、入れ歯を指す言葉のように思われがちですが、”失った歯を補うための人工の歯”という意味ですので、必ずしも入れ歯のみを示す表現ではありません。

2-2. ブリッジと部分入れ歯の比較

簡単にいいますと、固定式か取り外し式かという違いです。ブリッジは接着剤で強く歯にくっ付けますので固定式になります。壊さない限り外すことはできません。
そのため、食事の際にかかってくる咬む力は、すべて支えとなる歯が負担しなければなりません。
対して部分入れ歯は、金具を歯に引っ掛けるものですので、取り外すことが可能です。

2-3. ブリッジの利点(部分入れ歯との比較)

部分入れ歯と比べてのブリッジの利点としましては、違和感の少なさが、まず挙げられます。
ブリッジは部分入れ歯と比べて非常にコンパクトです。ブリッジの形状も、本来の歯に合わせて形作られますので、会話するときや食事する時になじみやすいのです。
また、食後のお手入れも、部分入れ歯が取り外さなければならないことに対して、外さずに歯みがきを丁寧に行なうだけでいいという利点もあります。

2-4. ブリッジの欠点(部分入れ歯との比較)

部分入れ歯が、金具を歯に付けて安定を図っていますので、金具が入る隙間がない場合を除き、歯を削ることはほとんどありませんが、ブリッジの場合は、ブリッジそのものが被せ物ですから、歯を削らなければ入れることが出来ません。
もし、ブリッジの支えとする歯が、虫歯もなく削ったこともない歯でしたら、削ることにより、虫歯になりやすくなったり、しみたりするリスクが生まれます。
また、部分入れ歯の場合は、失った歯の本数や場所に関係なく作ることが出来ますが、ブリッジの場合は、失った歯の本数や場所、支えとなる歯の状態によっては、不可能なこともあります。

・奥歯のブリッジについては、以下の記事で詳しく説明しています。
奥歯が抜けた!部分入れ歯?インプラント?ブリッジはできる?

3.ブリッジは保険診療でもできる?

保険診療でもブリッジ治療は可能です。ただ、いくつかの制約はあります。
例えば、前歯部は表面を白くした被せ物を使うことで、見た目をきれいに保つことが出来ますが、奥歯は、基本的に銀歯になりますので見た目はあまりきれいではありません。奥歯を白い被せ物で、見た目を自然な感じできれいな状態にしようとしますと、そのブリッジは保険診療外となります。
また、保険診療で被せる場合の前歯は、白くすることが出来ますが、そのきれいさは保険診療外の被せ物のそれにはおよびません。あくまでも”白く出来る”程度と思ってください。
どうしても微妙な色の違和感が出ますし、経年劣化で黄色くなってきます。きれいな前歯にしたい場合も保険診療外のブリッジとなります。

4.ブリッジが適応出来る条件

4-1. ブリッジを利用したい場合は、以下の条件に適合していることが必要

4-1-1. ブリッジの支えとなる歯が、ブリッジ治療に十分な本数残っていること

ブリッジを入れようとしても、支えになる歯が足りないことにはどうしようもないからです。
また、前歯を除いて、2本以上連続して歯がないところがある場合や、歯を失ったところの後ろに、支えとなる歯が存在しない場合は、原則的にブリッジは使えません。

4-1-2. ブリッジの支えとなる歯が、食事の際の咬む力に十分耐えうる状態であること

もし、歯周病でグラグラしていたり、虫歯で大きく痛んでいたりすれば、その歯は、ブリッジの支えには使えません。

4-1-3. ブリッジの支えとなる歯が適切な位置にあること

もし、八重歯のように歯の並んだ列からはみ出していたり、傾いていたりすれば、ブリッジの支えとして利用出来ないからです。

4-1-4. 咬み合わせている歯が、ブリッジを装着することに支障のない状態であること

もし、咬み合わせている歯の位置が良くなく、ブリッジを入れる隙間がなければ、ぶりっじを適応することはできません。

4-1-5. 歯を失った場所の歯ぐきの形が、ブリッジを入れる際に適切な形であること

例えば、歯を失ったところの歯ぐきの形が大きくくぼんでいる状態のときにブリッジを入れると、くぼみに入った食べかすなどが取り除けなくなるからです。ですから、歯ぐきの形も大切な要素なのです。

4-1-6. お口の中の衛生状態が、きれいに保たれていること

歯みがきをきちんとていねいにできない方にブリッジを入れると、ブリッジの支えとなる歯に虫歯を作ったり、歯周病の原因となったりしかねないのです。

4-2.ブリッジの支えとする歯の本数

失った部分の前後の歯がしっかりしていると仮定して、ではブリッジの支えとして何本の歯を必要とするかは、失われた歯の本数やその歯がどこのかであるかによって、変わってきます。
ちなみに最小限は2本です。これは犬歯以外の場所で、1本だけ失った場所を補うだけの場合です。

5.こんな方は後悔する。〜ブリッジのポイント〜

5-1. お手入れの面から

部分入れ歯は、食後に取り外して手入れをしなければならないので、ブリッジよりも手間がかかります。しかし、これは言い換えると、取り外しさえすれば手入れが容易とも考えられます。
ブリッジは取り外すことがない反面、人工歯部の歯みがきは非常に困難です。

歯みがきに際しては、歯間ブラシなど歯ブラシ以外の道具も使わなければなりません。特に奥歯はより難しいです。
もし、磨き残しがたまっていけば、虫歯や歯周病をおこします。
ですから、障害があって歯みがきをしにくい方や、そうでなくても生活習慣から歯みがきをしっかりできない方の場合は、取り外すことで手入れがし易い部分入れ歯にした方がいいかもしれません。

5-2. 歯ぎしりや食いしばりの癖のある方

ブリッジは、支えとなる歯に人工歯の分まで咬む力を負担してもらう構造です。もし、歯ぎしりや食いしばりの癖のある方の場合、ブリッジを入れたところ、ブリッジがよく外れたり、壊れたりすることがあります。
それだけでなく、稀にブリッジの支えとなる歯が耐えられずに割れてしまうこともあります。そうなると、抜歯することになります。
もし、歯ぎしりや食いしばりの癖のある方の場合は、部分入れ歯の方がいいかもしれません。

5-3. 虫歯や歯周病の多い方

虫歯や歯周病は、虫歯菌や歯周病菌といった細菌感染が原因で起こる病気です。
虫歯や歯周病が多く認められる方の場合は、虫歯菌や歯周病菌が多いのかもしれません。
お口の中の衛生状態を適切にコントロールできる場合を除き、歯みがき状態が改善しない場合は、ブリッジにしない方がいいかもしれません。

まとめ

歯を失った場合の治療方法は、ブリッジや部分入れ歯、インプラントと様々な方法があり、それぞれに利点と欠点があります。失った歯の本数や場所だけでなく、治療を受ける方々のことも考慮にいれて、どの方法を選ぶかを決めなければなりません。主治医に、それぞれの方法について説明を受けて、十分な理解と納得の上、治療を受けるようにしてください。

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【監修・執筆】ハイライフ編集部監修

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