2022.09.26

差し歯の保険と自費の見た目・寿命・費用を徹底比較!

差し歯の保険と自費の見た目・寿命・費用を徹底比較!
差し歯にしたけれど、「歯茎の色が変わってしまった」「歯の色が人工的で気になる」など、見た目についてのお悩みは多くの方が抱えていらっしゃいます。
又、人工歯の着色やすり減りなど、差し歯の寿命についても気になるところだと思います。
今回は、差し歯の種類とその寿命についてご紹介致します。

1.差し歯とは

差し歯は、酷い虫歯や事故などで歯を打ち付けて折ってしまったりと、歯冠(歯茎から見えている歯の頭の部分)のほとんどを失い、根っこ以外残せない状態になった場合に行う治療法です。
差し歯の治療方法手順

根っこにコア(土台)を立て、その上に人工歯を被せる事で、機能的にも審美的にも歯を修復する事が出来ます。完全に歯が抜けてしまった場合は差し歯には出来ません。
又、根っこが健康な状態のみに行える治療法なので、根っこが割れていたりぐらついた状態でも差し歯にする事は出来ません。

2.差し歯の種類(保険と自費)

2-1. 保険の差し歯

保険適用で作製出来る差し歯は、3種類あります。
前歯に使われるのが、『硬質レジンジャケット冠』『硬質レジン前装冠』の2種類です。
硬質レジン
『硬質レジンジャケット冠』は、前から5番目の歯まで作製する事が出来ます。
全体がプラスチックで出来ており、保険で作製出来る白い歯です。
プラスチックなので強い力が掛かると割れてしまう為、噛む力の強い方や噛み合わせにより強い力が掛かる部位には適していません。金属を使用しない為、金属アレルギーの心配はありません。

硬質レジン前装冠
『硬質レジン前装冠』は前から3番目(犬歯)までの歯に作製可能です。
金属の周りにプラスチックを加工したものなので、見た目は白い歯です。
金属を使用している為強度に優れています。長期間使用する事で、稀に金属アレルギーを発症する事があります。

銀歯
奥歯(前から6番目以降の歯)に作製出来るのが、『銀歯』です。
全体が金属で出来ている為、見栄えは良くありませんが、強度には優れている為奥歯に掛かる強い力にも耐える事が出来ます。
『硬質レジンジャケット冠』は5番目の歯まで作製する事が出来ますが、強度の問題で4番目の歯からはほとんどの場合でこの『銀歯』が作製されます。『硬質レジン前装冠』同様、金属アレルギーを発症する可能性があります。

2-2. 自費の差し歯

自費で作製される差し歯には、『ハイブリッド』『メタルボンド』『オールセラミック』『ジルコニア』『ゴールド』があります。
ハイブリッド
『ハイブリッド』はプラスチックにセラミック(陶材)を混ぜた材料で、プラスチックのみで作製されるよりも強度や審美的な面で優れています。
プラスチックを使用している為、経年経過による変色があります。金属アレルギーの心配はありません。

メタルボンド
『メタルボンド』は金属のフレームにセラミックを焼き付けたものです。
金属を使用している為強度には優れていますが、金属アレルギーを発症する事があります。
フレームが金属である為天然歯のような透明度はありませんが、人工歯の表面はセラミックなので、汚れが付きにくく変色もほとんどしません。

オールセラミック
『オールセラミック』はセラミックのフレームにセラミックを焼き付けたものです。
フレームがセラミックなので、天然歯に近い透明度を生み出す事が出来、自然な見た目に仕上がります。
『ハイブリッド』や『メタルボンド』よりも強度は弱い為、噛み合わせの強さによっては作製が難しい場合があります。金属は使用しないので、金属アレルギーの心配はありません。

ジルコニアクラウン
『ジルコニア』は全体がジルコニアで出来ており、金属を使用しなくてもジルコニアの材質上とても強度に優れています。勿論金属アレルギーの心配はありません。汚れも付きにくく、変色もほとんどありません。白い材料なので、真っ白な歯にしたい方にはおすすめですが、その白さが人工的に見えてしまう事があります。
又、噛み合う歯が天然歯の場合は天然歯がジルコニアの硬さに負けてしまう為、作製出来ない場合があります。
『ゴールド』は全体がゴールドなので審美面を気にされる方には適していませんが、歯へのダメージを考える場合にはとても優れた材料です。
金属なので強度に優れていますが、ゴールドは金属の中でも柔らかい金属なので、歯によく馴染み、噛み合う歯が天然歯であっても天然歯を傷付ける事無くお使い頂けます。又、金属アレルギーになりにくい金属なので、身体にも優しい材料です。

3.差し歯の見た目

3-1. 人工歯の透明度

透明度はハイブリッドセラミックが◯、保険材料は△

保険の差し歯でも前歯には白い歯を入れる事が出来ますが、保険適用内で人工歯に使用出来る材料が限られている為、天然歯に近い色や透明度を出す事は難しいです。
又、自費でもメタルボンドはフレームが金属である為にどうしても透明度が損なわれてしまいます。
より自然な見た目にしたいという方は、ハイブリッドやオールセラミックがおすすめでしょう。

3-2. 人工歯の変色

変色はジルコニア、セラミックは◯。保険は△
保険で使用される白い材料はプラスチックなので、経年経過と共に変色してしまいます。
変色や透明度が気になるという方は、保険で作製するよりも高額になってしまいますが、セラミックやジルコニアを使用した自費の差し歯をご検討頂く事をおすすめ致します。

3-3.歯茎の黒ずみ

黒ずみはジルコニア、オールセラミック、ゴールドが◯。保険材料は△
歯茎の黒ずみが気になるという方もいらっしゃると思います。この黒ずみは金属を使用した差し歯でみられるものです。
長期間お口の中に金属が入っていると、徐々に金属がイオン化して溶け出し、それにより歯茎の黒ずみが出て来るのです。
歯茎の黒ずみを防ぐ為には、金属を使用しない差し歯を作製して頂く事、時間が経っても溶け出さないゴールドの差し歯を作製して頂く事をおすすめ致します。
全体がゴールドの差し歯は前歯には審美的に適しませんが、歯科医院によってはゴールドのフレームにセラミックを焼き付けた差し歯もありますので、ご希望の方は取り扱いのある歯科医院にお問い合わせ下さい。

4.差し歯の費用(保険と自費)

4-1.保険の差し歯

差し歯に掛かる費用は人工歯の費用だけでなく、人工歯を被せるコアの費用も掛かってきます。
保険で使用されるコアは『レジンコア』というプラスチックのコアで、『メタルコア』という金属のコアがあります。『レジンコア』は約430円〜470円、『メタルコア』は約630円〜760円です。この金額に人工歯の費用が加算されます。
以下に保険で作製される差し歯の人工歯の費用をご紹介致します。

・硬質レジンジャケット冠 … 約3,000円〜5,000円
・硬質レジン前装冠 … 約5,000円〜8,000円
・銀歯 … 約3,000円〜5,000円

4-2. 自費の差し歯

自費で使用されるコアは、『ファイバーコア』と『ゴールドコア』です。『ファイバーコア』『ゴールドコア』共に約1万円〜3万円で作製出来ます。このコアの費用に下記の人工歯の費用が加算されます。

・ハイブリッド … 約4万円〜12万円
・メタルボンド … 約8万円〜15万円
・オールセラミック … 約8万円〜15万円
・ジルコニア … 約10万円〜20万円
・ゴールド … 約4万円〜12万円

自費の差し歯は歯科医院により費用が異なりますので、事前にご確認頂いた上で作製を進めて下さい。

5.差し歯の寿命

保険の差し歯の場合、変色や歯茎の黒ずみは作製後約5〜6年経った頃から現れ始めます。
人工歯の変色は日々のブラッシングの仕方によってはもっと早くから出てしまう場合もあります。
又、保険の差し歯の場合『レジンコア』よりも強度に優れた『メタルコア』が多く使用されますが、『メタルコア』は返ってその強さが根っこを傷付けてしまう為、人工歯だけでなくコアが原因となって寿命がきてしまう事があります。保険の差し歯はいずれも約7年が寿命だと言われています。

自費の差し歯は、きちんとお手入れをして頂ければ約10年〜20年保てる方もいらっしゃいます。
自費で使用される『ファイバーコア』『ゴールドコア』は根っこへのダメージも少なく、又人工歯においても保険のものよりも優れた材質である為、使用出来る年数は長くなります。
このように、選ぶ材質によって差し歯の寿命は大きく異なりますので、コア・人工歯共によくご検討頂き長くお使い頂ければと思います。

まとめ

差し歯を長持ちさせる為には、選ぶ材質も大切ですが、それだけでなく日々のケアも重要です。
どんなに良い差し歯を入れても、根っこを支える歯茎や骨が弱ってしまうと差し歯が次第にぐらついてしまったり抜けてしまう事もあります。お口全体の健康もしっかり守っていって下さい。

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【監修・執筆】ハイライフ編集部監修

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