2025.02.19

部分入れ歯の材質選び|快適な入れ歯の選び方ガイド

部分入れ歯の材質選び|快適な入れ歯の選び方ガイド

部分入れ歯は、失われた歯を補い、食事や会話を快適にするための重要な選択肢の一つです。
しかし、入れ歯の装着感や耐久性、見た目の自然さは、選ぶ材質によって大きく異なります。
金属床、レジン床、シリコン素材、ノンクラスプデンチャーなど、それぞれの特徴を理解することで、より自分に合った入れ歯を選ぶことができます。
本記事では、部分入れ歯の材質ごとのメリット・デメリット、費用感、メンテナンス方法について詳しく解説します。

1.部分入れ歯とは?どんな役割があるのか

部分入れ歯とは?どんな役割があるのか

部分入れ歯の基本的な仕組み

部分入れ歯とは、歯が1本以上失われている場合に、その歯を補うために装着する義歯です。
残っている自然の歯に金具などで固定し、食事や会話がスムーズに行えるようにサポートします。
特に、複数本の歯が抜けてしまうと咀嚼能力が低下し、食事を十分に楽しめなくなることがありますが、部分入れ歯によってその機能を補うことができます。また、見た目も自然に仕上げられるため、他人に気づかれにくいメリットがあります。

部分入れ歯が必要になるケースとは?

複数の歯が失われた場合:1本だけではなく、複数本の歯が抜けてしまい、ブリッジでは対応できないとき。
周囲の歯が弱くなっている場合:失った歯の両隣の歯に負担をかけたくない場合。
インプラントが難しい場合:全身疾患や骨の状態などの理由でインプラント治療が選択できない場合にも、部分入れ歯は重要な選択肢となります。

部分入れ歯は、単に歯の代わりとなるだけでなく、残った歯を保護し、さらなる歯の喪失を防ぐ効果も期待できます。そのため、早めの対応が重要です。

2.部分入れ歯、インプラント、ブリッジの治療方法の違い

入れ歯、インプラント、ブリッジはそれぞれ異なる特徴を持つ治療方法です。

部分入れ歯

取り外しが可能で、周囲の歯に負担をかけずに複数本の歯を補える方法です。
・メリット:取り外しが可能で手入れがしやすい。
・デメリット:最初は違和感があることが多い。

インプラント

顎の骨に人工歯根を埋め込む方法で、自然の歯に近い使い心地を提供します。
・メリット:しっかり固定されており、天然歯とほぼ同じ感覚で使える。
・デメリット:外科手術が必要で、費用も高い。

ブリッジ

欠損した歯の両隣の健康な歯を支えにして補う方法です。
・メリット:固定式のため、取り外す必要がなく、使い心地が良い。
・デメリット:両隣の歯に負担がかかり、削る必要がある場合もある。

治療方法の選択は、患者さんの口腔内の状態や生活スタイルに合わせて決定します。

3.部分入れ歯の主な材質と特徴

部分入れ歯の材質は、使い心地や見た目、耐久性などに大きく影響を与えます。
それぞれの材質の特徴を知ることで、自分に合った入れ歯を選ぶ際の参考にしましょう。

【金属床】丈夫で長持ち、安定性の魅力

金属床の部分入れ歯は、床部分(歯ぐきに接する部分)が金属でできています。
この材質の最大の特徴は、強度と薄さです。
メリット
・薄く作れるため、装着時の違和感が少ない。
・熱伝導性が高く、食べ物や飲み物の温度を自然に感じられる。
・長期間使用しても変形しにくい。
デメリット
・製作コストが高い場合がある(保険適用外)
・金属アレルギーのリスクがある人には適さないことも。

【レジン床】安価で初めての方にも安心

レジン床は、歯科用プラスチックでできた部分入れ歯です。
コストが抑えられるため、初めて部分入れ歯を作る人に人気です。
メリット
・比較的安価で製作できる。
・軽量で扱いやすい。
デメリット
・厚みがあり、違和感を感じやすい。
・耐久性が低いため、長期間使用すると劣化が進む。

【シリコン素材】痛みが少なくフィット感抜群

シリコン素材の部分入れ歯は、歯ぐきに柔らかくフィットすることで知られています。
痛みや違和感を軽減し、入れ歯に慣れにくい方に適しています。
メリット
・歯ぐきに優しく、痛みを感じにくい。
・柔軟性があるため、フィット感が良い。
デメリット
・汚れがつきやすく毎日の洗浄が大切。
・製作コストが高いことがある(保険適用外)

【ノンクラスプデンチャー】金具が目立たない自然な仕上がり

ノンクラスプデンチャーは、金具を使用しない部分入れ歯です。
審美性が高く、入れ歯をつけていることを他人に気づかれたくない方に最適です。
メリット
・歯に引っ掛ける金具のバネが、歯ぐきと同じ色で見た目が自然。
・軽量で装着感が良い。
デメリット
・強度がやや劣るため、噛む力が強い方には注意が必要。
・製作コストが高いことがある(保険適用外)

4.入れ歯材質それぞれの費用感

4. 入れ歯材質それぞれの費用感
部分入れ歯の費用は材質や製作方法によって異なります。ここでは一般的な材質ごとの費用感を説明します。

金属床の費用
・費用感:一般的に高額(30万円以上※保険適用外)
・理由:材料費が高く、製作にも技術が必要。
・適した人:長期間安定した入れ歯を希望する方。

レジン床の費用
・費用感:比較的リーズナブル(1万円以上)
・理由:プラスチック素材のため材料費が抑えられる。
・適した人:初めて部分入れ歯を試す方やコストを抑えたい方。

シリコン素材の費用
・費用感:中程度から高額(30万円以上※保険適用外)
・理由:シリコン素材は柔軟性があり、加工に手間がかかるため。
・適した人:痛みが気になる方や柔らかい装着感を求める方。

ノンクラスプデンチャーの費用
・費用感:高額(10万円以上)
・理由:審美性が高く保険適用外のため。
・適した人:自然な見た目を重視する方。

歯科医院によって費用や製作方法、技術に違いがあるため、カウンセリングでしっかり確認することが重要です。

5.部分入れ歯のメンテナンスと材質の関係

部分入れ歯を長持ちさせるためには、正しいメンテナンスが不可欠です。
また、材質によって適切なケア方法が異なるため、それぞれの特徴に応じたお手入れを行いましょう。

材質ごとのお手入れ方法

金属床
・義歯ブラシや専用の洗浄剤で洗浄。
・金属部分に傷をつけないように注意。
・熱湯による洗浄は変形の原因になるため避ける。

レジン床
・義歯ブラシや専用の洗浄剤で洗浄。
・強い力でこすらず、優しくブラッシングする。

シリコン素材
・義歯ブラシや専用の洗浄剤で洗浄。
・洗浄剤を使用して定期的に浸け置き洗浄を行う。

ノンクラスプデンチャー
・金具がないため、歯茎部分への付着物をしっかり落とす。
・義歯ブラシや専用の洗浄剤で洗浄。

適切なメンテナンスで長持ちさせるコツ

・定期的な歯科医院での点検:歯科医院による調整で長期間安定した使用が可能。
・入れ歯専用の洗浄剤を使用する:水だけでは汚れを十分に落とせないことがあるため、専用の製品を活用しましょう。
・保管時の注意:入れ歯を乾燥させないようにし、水に浸けて保管するのが一般的です。

6.よくある質問(FAQ)

部分入れ歯について多くの患者さんが抱える疑問にお答えします。

部分入れ歯はどれくらいの期間で作れますか?

通常、部分入れ歯の製作には1か月から2か月程度かかります。
口腔内の状態や必要な調整の回数によって期間は異なりますが、初回の型取りから最終調整までのプロセスを経て、患者さんに合った入れ歯を提供します。
また、急ぎの場合には相談によって早めることができる場合もあるので、事前のカウンセリングで確認しましょう。

材質による価格の違いは?

材質ごとに費用が異なるのは、使用する素材の費用や保険が適用されるかや製作工程の複雑さが影響しています。具体的な費用については、診療時に見積もりを確認しましょう。

部分入れ歯の不具合を感じた場合の対応方法は?

装着中に痛みやズレを感じた場合は、早めに歯科医に相談することをおすすめします。
放置すると口内炎や咀嚼の問題につながることがあります。ハイライフグループでは、定期的なメンテナンスを推奨し、適切な調整やクリーニングを行っています。

7.まとめ:あなたに合った部分入れ歯を見つけるために

部分入れ歯の材質選びやメンテナンスは、快適な入れ歯生活を送るための重要な要素です。
金属床、レジン床、シリコン素材、ノンクラスプデンチャーといった材質の特徴を理解し、メリットとデメリットを踏まえて自分に合った選択をすることで、日常生活の質が大きく向上します。

また、適切なメンテナンスを行うことで、入れ歯を長持ちさせるだけでなく、口内の健康も維持できます。特に定期的な歯科医での検診は、入れ歯のフィット感や清潔さを保つために欠かせません。

ハイライフグループでは、専門の歯科医師が患者さん一人ひとりに寄り添い、最適な材質の提案と丁寧なアフターケアを提供しています。部分入れ歯に関するお悩みや質問があれば、ぜひお気軽にご相談ください。無料カウンセリングも実施中ですので、快適な入れ歯生活への第一歩を踏み出しましょう。

【監修・執筆】ハイライフ編集部監修

【監修・執筆】ハイライフ編集部監修
所属:ハイライフグループ
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初診相談のご案内

ハイライフの入れ歯治療は、初診で約1時間の検査を行いお悩みの原因を把握してから治療に進みます。現在のお悩みやご要望、お身体の状態などをじっくりお伺いして、お口の状態や、事前に治療が必要になる箇所、お悩みの原因になっている部分などを診察します。
診察結果を元に、治療方法、期間、費用をご説明させていただき、患者さんに十分に検討頂いてご納得されてから治療の開始となります。

初診・検査料:5,000〜10,000円程度