2022.03.25

歯の着色汚れの原因と自宅で安全に白くする方法

歯の着色汚れの原因と自宅で安全に白くする方法

歯に関して人の視線が気になることに、「歯のくすみ・黄ばみ」を上げる方が多くおられます。
特に女性は歯のくすみ・黄ばみを気にする方が多く、「自分の歯の白さ」や「年齢を重ねるにつれて進む歯のくすみ」に関心の高い方が多いです。
今回は、歯のくすみ・黄ばみなどの原因となる「着色汚れ」の原因と、自宅でできる対策、歯を白くするお勧めのグッズなどを説明していきます。

1.歯の着色汚れを起こす4つの原因

歯の着色汚れを起こす原因は主に4つあります。

1-1.食品などに含まれる色素などが原因となるもの

私たちが毎日口にする食品の中には、特に歯に色素沈着を起こしやすい成分を多く含むものがあります。

歯の色素沈着を起こしやすい成分は、下記が主なものです。
・緑茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー、ワイン、柿などに多く含まれる「タンニン」
・ブドウやブルーベリー、プルーンなどに多く含まれる色素成分の「アントシアニン」
・大豆などに多く含まれる「イソフラボン」
・玉ネギ、にんにくなどのネギ類に多く含まれる「硫黄化合物」
・チョコレート、ココアなどに多く含まれる「ポリフェノール」
・カレー、ミートソースなどの色の濃い料理に含まれる「色素類」
・タバコに含まれるヤニの「タール」

1-2.特定の薬剤の副作用が原因となるもの

抗生物質の中には、歯が体内で形成される時に服用すると、副作用として歯質そのものに色素沈着を起こすものがあります。
抗生物質のテトラサイクリンの影響を胎児期に受けたり、新生児や乳幼児期に投与され、それが乳歯や永久歯の形成期と重なった場合、その副作用として歯に特有の色素沈着が現れる場合があります。

1-3.何らかの原因で歯髄内出血が起こったため

健康な歯であっても、外傷などの原因で歯髄内で出血が起こると、血液の色素成分の影響で歯の内部が黒ずみ、その歯が茶色っぽく変色する場合があります。
また、虫歯などの治療のために歯の神経を抜く処置をしても、根管内に出血が起こるので、同様に歯の変色が起こることがあります。

1-4.加齢による変化が原因のもの

同じ人の歯であっても、年齢を重ねるとともに、歯の表面を覆うエナメル質は脱灰(エナメル質表面が溶け出すこと)や咬耗(歯が食品や歯とこすれ合ってすり減ること)で薄くなります。
また、エナメル質内部のアイボリー色をした象牙質も、年齢とともに黄色味の強い色調に変化してきます。
透明なエナメル質の層が薄くなり、その内部の象牙質の色調が黄色味を帯びてくるため、年とともに歯が黄ばんできたように見えるのです。

2.歯の着色原因の判別方法

歯の着色汚れにもいろいろな種類があることがわかりました。では、それぞれの原因を判別するのにはどうすればいいのでしょうか?

2-1.食品などに含まれる色素が原因の場合

たばこの写真
食品やタバコなどの色素が原因で起こっている色素沈着の場合、色素沈着は歯の表面にとどまっていることがほとんどです。
そのため、着色汚れを取り除く成分の入った歯磨き剤などで歯の表面の着色汚れを取り除くと、元の歯の色が取り戻せます。

2-2.特定の薬剤が原因の場合

服用した薬剤が原因の歯の着色の場合、その着色は歯の内部から起こっているため、歯の表面の着色汚れを取り除くケアでは歯の白さを取り戻せません。
薬剤の副作用で起こった歯の色素沈着の場合には、色素沈着の種類と強さに応じた、歯科医院でのホワイトニングを行う必要があります。

2-3.歯髄内出血が原因の場合

歯髄内出血が原因で起こった歯の変色の場合は、そのほかの健康なご自分の歯とは明らかに歯の色調が違うために、食品などの着色汚れとは区別できます。
歯髄内出血が原因で歯の着色が起こる場合、その多くに外傷や虫歯など、歯髄にダメージを与えるような出来事が起こっています。
まれに慢性的な刺激によって歯髄神経が死んでしまい、自覚症状のないまま歯の着色が起こることもありますが、この着色汚れは、特定の歯にのみ起こるのが特徴です。

2-4.加齢による変化が原因の場合

人の歯の色はそれほど違いがないように見えますが、歯の色味は生まれつき個人差があり、違いがあります。けれども、同じ人であっても、加齢によって歯の色は黄色味を帯びたものに変化していきます。
加齢による着色汚れは、上記3つの原因に当てはまらず、お口の中の状態が良好な中高年以降の年齢層の方に該当します。こちらは「汚れ」というよりも「加齢による歯の経年変化」というほうが適切でしょう。

3.歯の着色を自宅で安全に白くする方法

自宅で安全に歯を白くしようとした場合、歯の表面の着色汚れだけを取り除くのか、歯の内部から歯を白くするのかによって方法が異なります。

3-1.歯の表面を白くする方法

3-1-1.着色汚れに強い歯磨き剤を使う

食品などに含まれる着色汚れの原因になる色素成分は、唾液などに含まれる金属イオンと結びつき、歯の表面を覆っているペリクルという糖タンパクからできた薄い膜に強く固着してしまいます。
ペリクルは本来、エナメル質表面が溶け出すのを防ぐ保護膜なのですが、食品などの色素成分と結びついて時間がたつと、落ちにくい着色汚れとなるのです。
そこで、歯の表面に着色汚れを残さないためには、できるだけ食後すぐに歯磨きを行って汚れの固着を防ぐ必要があります。

歯の表面の着色汚れを取り除くのに適した歯磨き剤は、着色汚れを歯の表面からはがれやすくする「ポリリン酸ナトリウム」などの成分や、着色汚れが歯に付着するのを防ぐ「ラウロイルグルタミン酸ナトリウム」などの成分の入った歯磨き剤を使うのが良いでしょう。

3-1-2.歯の消しゴムを使う

歯の着色汚れを取り除いて、歯を白くする効果のあるホワイトニング歯磨きを使っても取れない着色汚れを、シリコン素材でできた歯の消しゴムを使って落とす方法があります。
歯の消しゴムには研磨剤が含まれているので、必要以上に使い続けると、歯の表面を傷つけ、結果的に着色汚れが付きやすい状態にしてしまったり、歯に知覚過敏を起こす恐れもあります。
あくまでも歯磨きの補助的手段として用い、使用後はフッ素の含まれた洗口剤などで、歯の表面を保護してあげるのがよいでしょう。

3-2.歯の内部から歯を白くする方法

これは、歯磨き剤や歯の消しゴムが歯の表面のエナメル質に限定した着色汚れを取り除くものであるのに対して、歯のエナメル質と象牙質内部の着色汚れも取り除いて、歯の内部から歯を白くする方法です。
ホワイトニングは施術直後から歯の白さが実感でき、白さのコントロールや治療ペースもコントロールしやすいので、広く行われています。

3-2-1.ホームホワイトニングを行う

ホームホワイトニング
ホームホワイトニングとは、歯科医院で歯の型を取った後、患者様専用のマウスピースを制作し、そのマウスピースとホワイトニング専用薬剤を使用して自宅で行う、歯を白くする方法です。効果も人によりますが、1年~2年は続き、その場限りではありません。

ホワイトニングは自由診療の治療なので、料金や治療期間は幅がありますが、1日2時間を1~2週間程度行う方法がよく行われています。
費用も、どのくらい歯を白くするかによって使用薬剤の量が変わるため、10,000円~50,000円、あるいはそれ以上と、歯科医院や治療内容、治療期間によって異なります。

3-2-2.デュアルホワイトニングを行う

これは、歯科医院で行うホワイトニングのオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングを併用するやり方です。
費用は高くなりますが、ホワイトニングはある程度の刺激性がある過酸化水素を用いて行うので、歯科医院でのオフィスホワイトニングも組み合わせたほうが、歯や歯周組織に異常がないか、安全にホワイトニングを行えているかを通院時にチェックできて安心です。

3-2-3.ホワイトニングを控えたほうがいい方

歯の着色汚れを取るのにメリットの多いホワイトニングですが、中には行えない方もおられます。

・無カタラーゼ症の方
ホワイトニングに使用する薬剤の過酸化水素を分解する酵素が無いので、ホワイトニングを行うと進行性口腔致死の危険性があります。

・虫歯がある、歯にひびが入っているなどで、薬剤の刺激が強く出る方。

・天然歯以外の歯の場合
ホワイトニングは人工歯には行えないので、あくまでも天然歯が対象です。

・妊娠中などで使用する薬剤の影響が心配される方

・歯列の形成期にある未成年の方
まだ歯が生えきっていない、歯列が完成されていない未成年の方には基本的に行いません。

4.自宅で歯の着色を白くするのにお勧めのグッズ

歯に着色汚れを着きにくくするために、自宅で使うお勧めのグッズを集めてみました。

4-1.手軽に使え、ホワイトニング後の着色汚れを防ぐのにも有効な歯磨き剤

・クリニカエナメルパール(医薬部外品)
クリニカエナメルパール

・トゥースラボホワイトニング
トゥースラボホワイトニング

・シュミテクト TRUE white
シュミテクト

・ブリリアントモア
ブリリアントモア
歯を白くする成分だけでなく、知覚過敏予防、虫歯予防、歯周病予防、歯石沈着や口臭予防などの効果のある製品も含まれています。用途に合わせて選んでみてください。

4-2.歯の消しゴム シロティ ビーポリッシュ

シロティビーポリッシュ
シロティは歯の消しゴム本体で、ビーポリッシュはシロティ専用の研磨剤ペーストです。

4-3.ホワイトニング機能もある電動歯ブラシ

電動歯ブラシの中には、歯の着色汚れを落とす機能を強化した製品もあります。

・音波振動歯ブラシ ドルツ EW-DE45-P
ブラシ ドルツ EW-DE45-P

・ブラウン オーラルB プラチナ・ブラック 7000
ブラウン オーラルB プラチナ・ブラック 7000

・フィリップス 電動歯ブラシ ソニックケアー ダイヤモンドクリーン ディープクリーンエディション
ソニックケアー ダイヤモンドクリーン ディープクリーンエディション

各社、特徴のあるブラシヘッドの形状と細かい振動で、手動の歯ブラシでは取り除けない歯の表面の着色汚れを強力に取り除きます。

まとめ

歯の着色汚れは知らない間にたまっていき、原因により落とすとなるとなかなか取れない厄介なものです。
口の中の歯の隅々まで着色汚れを取り除くのは、ホームケアだけでは難しいものです。
可能であれば一度歯科医院でのオフィスホワイトニングを体験されてから、その白さを長く維持するホームケアと、ホームホワイトニングを行われることをお勧めします。

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【監修・執筆】ハイライフ編集部監修

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