「口元にたるみが出てきて、しまりがなくなってきたなぁ…」「最近、顔が老けてきたなぁと思ったら、口元がたるんできているなぁ…」って感じるような悩みはありませんか?
そのような感じがあれば、口元の筋肉がたるんできているのかもしれません。
口元の筋肉の構造と、その改善点などについて、みていきましょう。
1. 口元のたるみの原因について
口元がたるんできたとき、その原因は何でしょうか。その原因には、紫外線・ストレス・たばこなどいろいろありますが、最も影響してくる原因が、筋肉の衰えです。
口元の筋肉は、おもに口輪筋とよばれる筋肉が影響してきます。
1-1. 筋力の低下による直接的影響
口の周りには、口輪筋と呼ばれる筋肉があります。口輪筋は表情筋の一つで、口を開けたり閉じたりするといった、口の動きに関わる筋肉です。
口元の筋力が弱ってきますと、それにともない口元がたるんで下がり、「への字」口になってしまいます。
1-2. 筋力の低下による間接的影響
筋力は、肌のはりも影響してきます。はりの減少には、乾燥によるうるおいの低下や、紫外線が影響してきますが、肌を内側から支える筋力の影響も見逃せません。なぜなら皮膚は、内側の筋肉が支えているからです。
筋肉の衰えに伴い、重力で下に下がることで、緊張感が低下します。そのため、肌のはりが減少してしまいます。肌のはりにも間接的に筋力が影響しています。はりの減少は、たるみを増大させてしまいます。
2. 口輪筋(こうりんきん)について
では、口元を形作る主な筋肉である口輪筋についてみていきましょう。
2-1. 口輪筋って何?
口輪筋とは、口の周りをぐるっと囲んでいる筋肉のことです。
2-2. 口輪筋の構造
口輪筋は、3つに分けることが出来ます。上顎の場合は上顎骨もしくは鼻から、下顎の場合は下顎骨からはじまり、共に唇部分の皮膚に到達します。ちなみに、皮膚につながる筋肉のことを皮筋といいます。
2-3. 口輪筋の神経支配
筋肉はどれも勝手に動くわけではありません。筋肉を動かすためには、神経からの指示が欠かせません。
口輪筋の場合は、主に顔面神経という神経が分布しており、その神経を通して口を開けたり閉めたりする動作を行なっています。
2-4. 口輪筋の動き
口輪筋は、口の動きに関与する筋肉です。具体的には、口を開けたり閉じたり、唇を前に尖らせたり、内側に引っ込めたりします。口輪筋がなければ、こうした動きをすることは出来ません。
2-5. 口輪筋の役割
口を閉鎖し、食べ物が外に漏れるのを防ぎます。また、言葉を発する時に、唇の形を変えて声の音を変化させます。そして、口元部分の顔の表情を作る働きもあります。
3. 口輪筋が弱くなるとどうなる?
上唇と下唇がくっついたところ(口の角の部分)を口角といいます。口角の形を保つためには、口輪筋の働きが欠かせません。
口輪筋が弱くなると、口角が下方に下がって、口元のはりを失わせて、たるませてしまいます。そして、この部分がたるんでくることで、顔全体のたるみを引き起こしてしまいます。
例えば、事故などで顔面神経を傷つけてしまいますと、口輪筋が緩んでしまい、顔面神経に異常のない側と比べて、口角が下がってしまうことがあります。そのために、口元がたるんだ感じになってしまいます。
4.口輪筋以外の口元に影響する筋肉ってほかにどんなのがあるの?
4-1. 上唇挙筋(じょうしんきょきん)
唇の周囲の筋肉の一つです。左右の口の端のすぐ上にあります。上唇と鼻の横の張り出したところを引き上げる働きをします。
いわば、口元を吊るし上げるサスペンダーのような働きをする筋肉です。弱くなると、口角が下がってしまいます。
4-2.大頬骨筋(だいきょうこつきん)
口角付近から頬骨の前につながる筋肉です。口角を上からやや外側に引き上げる働きをします。弱くなると口角が下がり、ほうれい線の原因となります。
4-3.小頬骨筋(しょうきょうこつきん)
犬歯のあたりから、目の下付近にある筋肉です。上唇を後上方に引っ張り上げる働きをします。弱くなると、上唇がたるんできます。
4-4. 笑筋(しょうきん)
口角から耳の付け根の前方にある筋肉です。えくぼをつくるのがこの筋肉です。口角を外側に伸ばす働きをします。弱ってくると、口角が下がり、老け顔の原因になってきます。
5. ほうれい線について
ほうれい線という言葉をお聞きになったことはありませんか?医学的には鼻唇溝とよばれる鼻の横から口角に伸びる溝のことです。
加齢によって目立ち始めることが多く、顔を老けさせる原因の一つです。シワと間違えられることが多いのですが、実は顔の筋肉のたるみが原因です。
乾燥や紫外線に注意し、さらに筋肉を鍛えることで、改善を図ることができます。
6. 口元のたるみの対策について
6-1. 筋肉トレーニング
口元のたるみは、口輪筋を中心とする筋肉を鍛えて改善させることができます。口輪筋も、身体の他の部分の筋肉と同じで、使わなければ衰えてしまいます。
そこで、口元の筋肉を鍛え、たるみを改善させましょう。ただし、顎の関節に痛みがあるときや、筋肉痛があるときは、避けましょう。
6-1-1. あいうべ体操
ミライクリニックの今井一彰先生が提唱したトレーニング方法です。
背筋をしっかりと伸ばし前を向いて、「あ」「い」「う」「べ」と口を動かします。これを1セットで、1日30セットくらい行います。
ただ、「あ」「い」「う」「べ」と漫然と口を動かしていては効果はありません。
きちんと、口をしっかり大きく動かすこと、「い」の動きをする時は口角を左右にしっかりと引く、「う」の時は、できるだけ唇を前へ出すこと、「べ」の口元をする際に、しっかりと舌を前へ伸ばすことが大切です。
6-2. リフトアップマッサージ法
筋力トレーニング以外にマッサージをすることで、たるみを改善させる方法があります。
6-2-1. ほうれい線マッサージ
①人差し指と中指の2本の指を伸ばします。
②小鼻の脇から、①の2本の指の腹で、ほうれい線を目尻の方向に向かって伸ばすように引っ張ります。このとき、回転する様な動作を加えてマッサージするのが効果的です。
③②の動きをほうれい線全体にわたって上から下へ行ないます。
6-2-2. 口角をあげるマッサージ
①手を外側へ曲げて、手根部を出します。
②頬骨の下の部分に手根部を当てて、そのまま頬を下から上へと引っ張り上げます。
7. 口元の肌ケア
口輪筋をトレーニングすることに加えて、口元の肌ケアも行ないましょう。肌ケアは、たるみの改善に効果があります。この場合の肌ケアは、保湿と紫外線対策になってきます。
7-1. 保湿
乾燥は、肌の大敵です。なぜなら、肌の細胞から水分が抜けていってしまうことにより、肌が本来もっているバリア機能が低下するだけでなく、しわやたるみが増加してしまうからです。
保湿クリームや化粧水などを用いて、乾燥対策をしましょう。
7-2.紫外線対策
紫外線も肌のたるみ対策にとっては、忘れてはならないものです。
紫外線は、活性酸素を発生させるので、老化を早めてしまう原因になります。日焼け止めクリームなどを用いて、紫外線対策をしましょう。
まとめ 〜さらに大切な日常のこと〜
口元のマッサージ以外に、大切なことがあります。それは、よく咬んで食べることです。
口輪筋は、もともと口の中に入った食べ物が漏れないよう口を閉じる役割を担っている筋肉です。食事の時に、しっかりと口全体を使って咬むことを心がけるようにしてください。
また、柔らかい食べ物よりも、咬みごたえのある食べ物を日常の食事に取り入れることもいいでしょう。
そして、左右両側の歯を使って、咬むようにしてください。片側咬みの癖があると、よく咬む側と咬まない側で、筋力のバランスに差が生じてしまいます。すると、左右の口角で、そこのはりが異なってしまうようになるからです。
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