2020.01.10

歯の神経を抜く必要がある4つの症状と予防法

歯の神経を抜く必要がある4つの症状と予防法

何もしていないのに、歯がズキズキと痛む!こうなると虫歯がかなり進行している状態で歯の神経の処置が必要なことが多いです。しかし神経は「歯の生命線」と言われる程大切な部分。
歯の神経を抜くということは、どういうことなのでしょうか?
神経を抜いた後の歯がどのようになるか?また、歯の神経を抜かないためにできることなどを解説します。

1.歯の神経について

歯の神経図
歯の神経とは歯髄のことです。歯髄は歯の中心部にあります。
歯根の根元には、小さな穴が空いていて、その穴から神経と血管もつながっています。
歯髄には、神経と血管が入っています。歯髄は歯に栄養を送り、細菌の侵入を排除する重要な役目もあります。また、歯の組織にある象牙質を必要に応じて作り出すこともできます。

2.歯の神経の5つの役目

現在、日本では70歳代で10本程度の歯を失っているというデータがあります。
このデータだと、70歳代で約3分の1の歯を失うという計算になります。
歯の神経を取り除いてしまうと、象牙質の細胞は死んでしまい、歯はもろくなり歯の寿命を縮めてしまう可能性があります。神経が歯の寿命を延ばす鍵を握っているということです。その他にも歯の神経の大切な役割をご説明します。

2-1.虫歯から歯を守る

虫歯ができると、歯の神経の働きで、歯を固くして、急激に虫歯を進行させないように、虫歯から歯を守ってくれます。

2-2.歯を丈夫に保つ

歯の神経は歯に栄養を送り、歯の組織にある象牙質を必要に応じて作り出すこともできます。
神経があることで、歯を丈夫に守ってくれています。

2-3.口の中の変化を察知する

強く咬みすぎてしまった後や、固い物を無理に噛んでしまった後、痛みや、しみるといった感覚を敏感に察知するようになることで、口の中の小さな変化に気が付かせてくれます。

2-4.虫歯のサインを送ってくれる

歯の痛みや、食事をした時に感じる違和感などで、虫歯のサインを送ってくれ、虫歯に気が付かせてくれます。目に見えない虫歯に、早期に気が付かせてくれるのも、神経があるからです。

2-5.しっかりと支えられる歯を作る

歯の神経があることによって、根っこの成長を助ける役割があります。
成長期には、歯と根っこのバランスを整え、歯をしっかりと支えられるようにする役割を担っているのです。

3.歯の神経を抜く処置が必要な4つの症状

神経を活かすことが、歯の生命線を守ることにつながります。
しかし、歯がズキズキと激しく痛むようになってしまったら、神経を取らないなんて言っていられなくなります。次に、歯の神経を抜く必要がある症状について説明します。

3-1.何もしていないのに歯がズキズキと痛む

虫歯がかなり進行し、神経の近くまで達していると、激しい痛みを感じます。
虫歯以外の原因として、歯に亀裂が入り神経まで達している、歯周病が進行し細菌が神経に感染しているなども考えられます。

3-2.冷たいものや温かい物の刺激で痛む

虫歯が神経まで侵されていると、温かい物で歯がしみて、痛みを感じるようになります。
冷たい物も、知覚過敏のような一瞬の痛みではなく、長く痛みが続きます。

3-3.歯を噛み合わせただけで痛む

虫歯で大きな範囲に侵され、見た目にもはっきり分かるような穴が開いていることも多く、噛み合わせると痛みを伴います。

3-4.虫歯のある歯の歯茎が腫れて、押すと痛い

神経にまで細菌に侵され、破壊が根の先端の骨にまで及ぶと、おさえたりするだけで、痛みを生じ、さらにそこに膿がたまり、歯茎が腫れ、そこから膿が出てくることもあります。

4.歯の神経を抜くメリット

神経を取り除くことにより、辛い痛みから解放されます。噛んだ時の強い痛みや、熱い、冷たいなどのしみるような痛みもなくなります。
虫歯がある場合は、そのまま放置しておくと、進行を続けて歯を支えている歯槽骨までも侵してしまう場合があります。神経を除去し、処置をすることにより、その進行をおさえることができます。

5.歯の神経を抜く5つのデメリット

5-1.虫歯に気がつかない

当たり前ですが、神経を取り除いても虫歯はできます。
歯の痛みや、冷たい物がしみたりして、虫歯のサインを送ってくれますが、神経を取り除くと、その感覚がないため、いつの間にか虫歯が進行してしまうことがあります。

5-2.歯の色が変わる

神経を取り除くと、血液が循環しなくなるため、歯が徐々に黒っぽく変色していくことがあります。特に前歯が変色すると、見た目も気になります。

5-3.歯がもろくなる

神経を取り除くと、治療により残りの歯の量も少なくなっていて、さらに歯の中からの栄養補給がなくなるため、だんだん弱く弾力性を失い、根元から折れ、根が割れることがあります。

5-4.口の中の変化に気づきにくくなる

歯の神経があれば、食べ物の温度などを敏感に感じて、異常に気づくことができますが、それが失われることにより、お口の中の変化に気づきにくくなります。

5-5.治療期間が長くなる

神経を取り除く治療は、虫歯で冒された細菌の除去、根管内の清掃消毒、薬を詰め、被せ物の装着と、一度に終わる簡単な治療内容ではありません。しっかりと治療時間をかけ、行う必要があります。

6.歯の神経を抜かないためにできること

歯の神経を取り除くと、歯に栄養を送ることができなくなり、植物に例えると、枯木のようにもろくなってしまいます。なるべく、歯の神経を抜かなくても良い様に、今できることを確認してみましょう。

6-1.ホームケアの見直し

普段のブラッシングだけで、虫歯の原因となる歯垢は取り除けているでしょうか?
毎日磨いているのに、大切な歯が虫歯に侵されてしまうのは悲しいことですよね。
ホームケアを見直して、虫歯になりにくいお口の環境をつくりましょう。
歯ブラシだけではなく、一番歯垢のたまりやすい、歯と歯の間を磨く、デンタルフロスや、歯間ブラシを取り入れてみましょう。

6-2.定期的なプロフェッショナルケア

半年に一回は定期的な歯の検診と、歯科医院でのプロフェッショナルケア(機械的な器具を使っての歯の掃除)を受けましょう。
普段のホームケアだけでは、磨ききれない部分を、徹底的にケアすることが大切です。
また、定期的な検診を受けることで、お口の中のトラブルを早期発見することにより、たくさんの選択肢から治療方針を選ぶことも可能になります。

まとめ

歯の神経は歯の組織に栄養を送る、とても重要な役割を担っています。歯の神経が歯の寿命を延ばす鍵も握っています。
歯が強くしみてしまったり、ズキズキ痛む場合は、早めに歯科医院へ行き、神経を抜く必要があるか否かを、しっかりと相談して治療方法を選択していくことが大切です。

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【監修・執筆】森 進吾

【監修・執筆】森 進吾
所属:名古屋(テレピアデンタルオフィス)
略歴:1997年 愛知学院大歯学部卒業
1997年 愛知学院大学歯学部 歯科補綴学第二講座入局
1998年 愛知学院大歯学部付属病院にて歯科医師臨床研修課程修了
1998年 医療法人清雅会シバタ歯科勤務
2008年 歯科医師臨床研修指導医
2008年 医療法人清雅会スタジアムデンタルクリニック 院長就任
2011年 医療法人清雅会シバタ歯科 副院長就任
2011年 テレピアデンタルオフィス開設
2017年 ハイライフ加盟

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