2024.11.27

入れ歯がフィットしないとお悩みの方へ|快適な使用感を取り戻す方法

入れ歯がフィットしないとお悩みの方へ|快適な使用感を取り戻す方法

入れ歯を使用していると、「痛い」「よく噛めない」「合っていない」などのフィット感の悪さを感じることがあります。これらの問題は、日常生活の質を大きく低下させてしまう可能性があります。しかし、適切な対処法を知ることで、多くの場合、快適な入れ歯生活を送ることができます。
この記事では、入れ歯がフィットしない原因や対処法について、分かりやすく解説していきます。

1.よくある症状と原因

入れ歯がフィットしないと感じる場合、さまざまな症状が現れます。
ここでは、よくある症状とその原因について詳しく解説します。

痛みを感じる

入れ歯を装着すると、歯ぐきや口の中に痛みを感じることがあります。
これは主に以下の原因が考えられます。
・入れ歯が合っていない
入れ歯の形や大きさが口の状態と合っていないと、特定の部分に過度な圧力がかかり、痛みの原因となります。
・歯ぐきの状態が変化した
時間の経過とともに歯ぐきの形状が変わることで、以前はフィットしていた入れ歯が合わなくなる場合があります。

よく噛めない

食事の際に、うまく噛めないと感じることがあります。主な原因は次の通りです。
・入れ歯の位置がずれている
入れ歯が適切な位置に収まっていないと、噛む力が分散せず、食べ物をうまく噛めません。
・咬み合わせが悪い
上下の歯の噛み合わせが適切でないと、食べ物を効率よく噛むことができません。

違和感がある

口の中に何か異物感を感じたり、違和感を覚えたりすることがあります。
これには以下の原因が考えられます。
・入れ歯の形や大きさが口に合っていない
個々人の口の形状は異なるため、完全にフィットしない場合があります。
・慣れていない
新しい入れ歯の場合、装着直後は違和感を感じやすいです。

話しづらい

入れ歯を装着すると、発音がしづらくなることがあります。
主な原因は以下の通りです。
・入れ歯の厚みや形が適切でない
特に上顎の入れ歯が厚すぎると、舌の動きが制限され、発音に影響を与えます。
・舌の動きを妨げている
入れ歯の形状によっては、舌の自然な動きが妨げられ、発音が難しくなることがあります。

においが気になる

入れ歯から不快なにおいがすることがあります。
主な原因は次の通りです。
・入れ歯の清掃が不十分
適切な清掃が行われていないと、食べ物の残渣や細菌が蓄積し、においの原因となります。
・口腔内の細菌増殖
入れ歯と歯ぐきの間に細菌が繁殖すると、不快なにおいの原因になります。

これらの症状は、入れ歯自体の問題だけでなく、お口の状態の変化によっても引き起こされることがあります。年齢とともに顎の骨や歯ぐきの形状が変化するため、以前はフィットしていた入れ歯でも、徐々に合わなくなることがあります。
また、これらの症状が複合的に現れることも多く、一つの原因が他の症状を引き起こすこともあります。
例えば、入れ歯がフィットしていないために痛みを感じると、それが原因で噛みづらくなったり、話しづらくなったりすることがあります。
このような症状が現れた場合、我慢せずに早めに対処することが大切です。
軽度の症状であれば、後述する自宅でのケア方法で改善する可能性もありますが、症状が続く場合は専門家による調整や新しい入れ歯の作製が必要になることもあります。
入れ歯の不具合は、単に不快なだけでなく、栄養摂取の問題やコミュニケーションの障害、さらには口腔内の健康悪化にもつながる可能性があります。
快適な日常生活を送るためにも、入れ歯のフィット感には十分注意を払い、気になる症状があれば早めに対処することをおすすめします。

2.フィットしない入れ歯を放置するリスク

フィットしない入れ歯を放置するリスクのイメージ
入れ歯が合わない状態で放置することは、口腔内の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。ここでは、フィットしない入れ歯を放置することで生じる主なリスクについて詳しく解説します。

口腔内の粘膜が傷つく

合わない入れ歯を使用し続けると、入れ歯が動くたびに口腔内の粘膜が擦れて傷つくことがあります。これにより、痛みを伴う「義歯性口内炎」が発生する可能性があります。このような状態は、食事や会話の際に不快感を引き起こし、生活の質を低下させます。

残存歯の寿命が短くなる

部分入れ歯の場合、支えとなる健康な歯に金具を引っかけて固定します。しかし、入れ歯が合わないと余計な力がかかり、これらの歯に過度な負担がかかります。その結果、健康な歯の寿命が短くなるリスクが高まります。さらに、噛み合わせが悪いと他の歯にも負担がかかり、全体的な口腔内の健康が損なわれる可能性があります。

歯ぐきの変形

合わない入れ歯を長期間使用すると、歯ぐきに過度な圧力がかかり、「フラビーガム」と呼ばれる柔らかく肥大化した状態になることがあります。この状態は、さらに入れ歯の適合性を悪化させる悪循環を生むため、早期の対処が必要です。

顎関節症のリスク

不適切な噛み合わせや片側に偏った負荷は、顎関節症を引き起こす可能性があります。顎関節症は顎の痛みや違和感を伴い、頭痛や肩こりなど全身にも影響を及ぼすことがあります。これらの症状は慢性的になりやすいため、早期の対応が重要です。

口腔機能の低下

合わない入れ歯は、「噛む」「しゃべる」「飲み込む」といった基本的な口腔機能を低下させる可能性があります。これにより、食事中に十分に噛めず消化不良を起こしたり、発音障害によってコミュニケーションが困難になったりすることがあります。また、このような機能低下は全身の健康にも影響を与える可能性があります。

顎骨の痩せ

長期間フィットしない入れ歯を使用すると、顎骨が痩せるリスクもあります。適切に使用されていない顎骨は衰えてしまうため、噛む力が弱まるとさらに痩せてしまいます。このような骨密度の低下は将来的にさらなる問題を引き起こす可能性があります。

3.ご自宅でできる対処法

入れ歯がフィットしないと感じた場合、まずはご自宅でできる対処法を試してみましょう。以下に、効果的な方法をいくつかご紹介します。

入れ歯の清掃

入れ歯の清潔を保つことは、フィット感の改善と口腔衛生の維持に重要です。
・毎食後、入れ歯を外して水で洗い流す
食べかすを取り除き、細菌の繁殖を防ぎます。
・専用のブラシを使って、入れ歯の表面を丁寧に磨く
歯ブラシよりも柔らかい専用ブラシを使用し、傷をつけないよう注意しながら磨きます。
・就寝時は入れ歯を外し、専用の洗浄剤に浸けておく
一晩中浸けることで、入れ歯の消毒と洗浄ができます。

口腔内のケア

入れ歯だけでなく、口腔内全体のケアも大切です。
・残存歯や歯ぐきも丁寧に磨く
入れ歯を外した状態で、残っている歯や歯ぐきを優しく磨きます。
・うがいを習慣づけ、口腔内を清潔に保つ
食後や入れ歯の着脱時にうがいをすることで、口腔内を清潔に保ちます。

入れ歯安定剤の使用

一時的な対処法として、入れ歯安定剤を使用することができます。

・クリームタイプやパウダータイプの安定剤を適量使用する
使用方法は製品の説明書に従ってください。
・安定剤の使用は一時的な対処法
長期的な使用は避け、歯科医院での調整を検討しましょう。

マッサージ

歯ぐきのマッサージは、血行促進と健康維持に役立ちます。
・入れ歯を外した状態で、歯ぐきを優しくマッサージする
清潔な指や柔らかい歯ブラシを使い、円を描くように優しくマッサージします。
・1日2〜3回、数分間行う
朝晩の歯磨き時や入れ歯の着脱時に行うと習慣づけやすいでしょう。

食事の工夫

食事の内容や食べ方を工夫することで、入れ歯の負担を軽減できます。
・柔らかい食べ物から始め、徐々に固さを増やしていく
新しい入れ歯に慣れるまでは、柔らかい食べ物を中心に食事をします。
・小さく切って食べやすくする
一口大に小さく切ることで、噛む負担を減らすことができます。
・ゆっくりよく噛んで食べる
急いで食べると入れ歯がずれやすくなるので、ゆっくり丁寧に噛むようにしましょう。

定期的な自己チェック

入れ歯の状態を定期的にチェックすることで、問題の早期発見につながります。
・入れ歯の表面に傷や欠けがないか確認する
傷や欠けは細菌の繁殖場所になる可能性があります。
・変形や変色がないか確認する
変形や変色は入れ歯の劣化のサインかもしれません。

リラックスした状態で装着

緊張すると口腔内の筋肉が硬くなり、入れ歯がフィットしにくくなることがあります。
・深呼吸をして、リラックスした状態で入れ歯を装着する
落ち着いた状態で装着することで、より自然にフィットします。

これらの方法を試しても改善が見られない場合や、痛みが続く場合は、無理をせず専門家に相談することが大切です。
入れ歯専門の歯科医師による適切な調整や新しい入れ歯の作製が必要な場合もあります。
ご自宅でのケアは、入れ歯を長く快適に使用するための基本です。日々の丁寧なケアを心がけ、少しでも違和感を感じたら早めに対処することで、快適な入れ歯生活を送ることができます。
ただし、これらの方法はあくまで補助的なものであり、定期的な歯科検診と専門家によるメインテナンスも忘れずに行いましょう。

4.歯科医院での専門的な対応

歯科医院での専門的な対応
入れ歯のフィット感に問題が続く場合は、歯科医院での専門的な対応が効果的です。
入れ歯専門の歯科医師による治療では、以下のような対応が可能です。

入れ歯の調整

入れ歯の形や大きさを微調整し、お口にぴったりフィットするようにします。専門の歯科医師が、患者さんの口腔内の状態を詳しく診断し、必要に応じて入れ歯の表面を削ったり、追加したりして調整します。

再作製

現在の口腔状態に合わせて、新しい入れ歯を作り直します。口腔内の型取りから始まり、患者さんの噛み合わせや顔の形状なども考慮して、オーダーメイドの入れ歯を製作します。

インプラント併用

必要に応じて、インプラントを併用することで、入れ歯の安定性を向上させます。特に下顎の総入れ歯の場合、2本程度のインプラントを埋入することで、入れ歯の固定力が大幅に向上します。

定期的なメインテナンス

定期的な検診と調整を行い、長期的な快適さを維持します。口腔内の状態は常に変化するため、定期的なチェックと調整が重要です。

入れ歯の種類と素材の選択

患者さんの状態や希望に応じて、最適な入れ歯の種類と素材を提案します。
主な種類には以下のようなものがあります。
・プラスチック入れ歯:経済的で修理しやすい
・金属床義歯:耐久性が高く、薄く作れる ※保険適用外
・ノンクラスプデンチャー:金属の留め具がなく審美性が高い ※保険適用外
・マグネット入れ歯:磁石で固定し、安定性が高い ※保険適用外
・シリコン入れ歯:装着感が優れている ※保険適用外
・インプラントデンチャー:高い安定性と噛む力を実現 ※保険適用外
・BPSデンチャー:高品質なフルオーダーメイド ※保険適用外
・チタン床義歯:軽量で強度が高く、金属アレルギーのリスクが低い ※保険適用外

5.よくある質問(Q&A)

よくある質問のイメージ
入れ歯のフィット感について、多くの方が疑問や不安を抱えています。
ここでは、よくある質問とその回答をご紹介します。

Q1:入れ歯の寿命はどのくらいですか?
A1:一般的に5〜7年程度ですが、適切なケアと定期的な調整で、より長く使用できることもあります。ただし、お口の状態や使用状況によって個人差があります。定期的な歯科検診で、入れ歯の状態をチェックすることをおすすめします。

Q2:入れ歯のフィット感が悪いのはいつまで続きますか?
A2:個人差がありますが、通常1〜2週間程度で慣れてきます。しかし、痛みや強い違和感が続く場合は、歯科医院での調整が必要かもしれません。我慢せずに、早めに歯科医師に相談しましょう。

Q3:入れ歯を外して寝ても大丈夫ですか?
A3:はい、むしろ推奨されています。就寝時に入れ歯を外すことで、歯ぐきの休息と口腔内の衛生維持につながります。外した入れ歯は、清潔な水や専用の洗浄液に浸けて保管しましょう。

Q4:入れ歯の費用はどのくらいかかりますか?
A4:保険適用の場合と自由診療の場合で大きく異なります。保険適用の場合、自己負担は数千円から数万円程度です。自由診療の場合は、材料や製作方法、技術の高さなどによって10万円から数十万円かかることもあります。
詳細は歯科医院にお問い合わせください。

Q5:入れ歯の手入れは難しいですか?
A5:基本的なケアは簡単です。毎食後に水で洗い流し、就寝前に専用ブラシで丁寧に磨くことが大切です。また、定期的に洗浄剤を使用することで、清潔を保つことができます。

Q6:入れ歯が割れたり欠けたりした場合はどうすればいいですか?
A6:自分で修理しようとせず、すぐに歯科医院に相談してください。
専門家による適切な修理が必要です。

Q7:入れ歯を使っていると口臭が気になります。どうすればいいですか?
A7:入れ歯の清掃不足が原因の可能性があります。毎日の丁寧な清掃と定期的な洗浄剤の使用で改善することがあります。
改善しない場合は、歯科医院で専門的なクリーニングや調整を受けることをおすすめします。
臭いが付きづらい材質を使用した入れ歯の種類もあります。

Q8:入れ歯を使うと食べ物の味が変わったように感じます。なぜですか?
A8:入れ歯が口蓋(上あご)を覆うことで、味覚に影響を与える可能性があります。
多くの場合、時間とともに慣れてきますが、気になる場合は歯科医師に相談し、入れ歯の形状や材質の変更を検討することもできます。

Q9:入れ歯が合わなくなってきた気がします。どうすればいいですか?
A9: お口の形状は時間とともに変化するため、以前はフィットしていた入れ歯でも合わなくなることがあります。歯科医院で調整や再作製を行うことで、快適なフィット感を取り戻すことができます。

Q10:入れ歯の使用中に気をつけるべきことはありますか?
A10:熱いお茶や食べ物に注意しましょう。入れ歯は熱に弱く、変形する可能性があります。
また、固い食べ物を噛む際は注意が必要です。定期的な歯科検診を受け、お口の健康状態をチェックすることも大切です。

6. まとめ:快適な入れ歯生活のために

入れ歯がフィットしないという問題は、多くの方が経験することです。
しかし、適切な対処と専門家のサポートがあれば、快適な入れ歯生活を送ることができます。
フィット感に問題を感じたら、まずは本記事で紹介した自宅でのケア方法を試してみてください。
改善が見られない場合は、入れ歯専門の歯科医院に相談することをおすすめします。

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【監修・執筆】ハイライフ編集部監修

【監修・執筆】ハイライフ編集部監修
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